ヒッピー・ハッピー・ハット の商品レビュー
なかなか面白い短編集。日常のいろいろなシーンの中で感情を顕にする少女たちが描かれている。そのそれぞれは懐かしさを感じたり、あるいは親しみを感じたりするもの。そうした感情を周囲の描写と併せてうまく物語にしている。 面白い本だったけれど、訳者あとがきだけが気に入らなかった。「どうで...
なかなか面白い短編集。日常のいろいろなシーンの中で感情を顕にする少女たちが描かれている。そのそれぞれは懐かしさを感じたり、あるいは親しみを感じたりするもの。そうした感情を周囲の描写と併せてうまく物語にしている。 面白い本だったけれど、訳者あとがきだけが気に入らなかった。「どうです、恐かったでしょう?」で始まる。「できれば見たくないものを見てしまった少女たちの心の動き、うっとうしい気分をさらりと描いて、しかもじんわりコワさが利いてくる」作品だと評しているけれど、そうした受け取り方は興醒め。訳者自身の世界観に近づけすぎているように思う。
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