とにかく、しつこくアマゾンネブリナ の商品レビュー

敷島悦朗【著】

2011/02/16

日本で沢登りやトレッキングを指導する敷島さんが、
思い立ってギアナ高地に約1か月の予定で一人で行き、
インディオに会ったり、あわよくばネブリナ山登頂できればいいなと軽い気持ちで臨んだ顛末記。
でこぼこの道を長時間ゆすられ、またボートに乗り換え川を遡上し、何度も失敗しながらハンモックで寝ることを覚え、日本では十分アウトドア派だがポルトガル語もカタコトで、アマゾンに対する準備も十分ではない印象だが、読み進むにつれて著者と一緒にハラハラドキ、疲労困憊する。慣れない食事を必死の思いで飲み込んだり、蟻に全身たかられたりなどアマゾン冒険物に期待する読者を裏切らない。
登頂はチャレンジしてほしかったが、山のぼりするものには撤退もよくわかる。撤退しようかという思いを抱きながら前進し、前進し、あるところでこれ以上行ってはいけないとなんとなくわかることがあるのだ。
それは引き返す道の大変さがよくわかっているからだと思う。
文明化しているヤノマミの様子もよくわかった。