シューマン の商品レビュー
ドイツ・ロマン派の作曲家ロベルト・アレクサンダー・シューマンの生涯が時系列に沿って書かれている。詳しく書かれているのはロベルトが亡くなった時までで,その後のクララについては終わりの方に大まかにまとめられている。 以下,要約。 ロベルトは1810年,ドイツのツビカウという自然豊かな...
ドイツ・ロマン派の作曲家ロベルト・アレクサンダー・シューマンの生涯が時系列に沿って書かれている。詳しく書かれているのはロベルトが亡くなった時までで,その後のクララについては終わりの方に大まかにまとめられている。 以下,要約。 ロベルトは1810年,ドイツのツビカウという自然豊かなまちに生まれた。彼の愛したこの故郷の自然こそが,後の彼の音楽の源泉となる。文学好きの父の影響もあって,ドイツ・ロマン派文学を好んだ。特にハイネやジャン・パウルがお気に入りで,2人の詩は彼の音楽に深い影響を与えた。師ヴィークの娘クララと結婚し,生涯の心の支えとした。精神の病気に悩まされながらも,多くのピアノ曲や歌曲等を書きあげた。1856年ボンの精神病院にて46歳の生涯を閉じた。 3. 感想 シューマンの内面についての叙述が多く,彼の内面が彼の音楽と深く結びついていることがよくわかった。 この本は子ども向けなので,文中のほとんどの漢字に振り仮名がついていた。初めのページにはシューマンにまつわる写真や肖像画,関係のある人物肖像画が印刷されている。文も簡潔な言葉で書かれており,内容もわかりやすく,小学生でも読みやすいかなと感じた。 しかしシューマンの死後の様子については,クララについての叙述が3行書かれているだけであった。歴史に残る大作曲家ならば,死後も彼が周りにどのような影響を与えたのかも書かれているともっと良いと思った。 4. 疑問 気になるのは,叙述のもとになった出典元がどこにも記載されていないことである。また会話文や心理描写について具体的な資料はあったのだろうか。(宮元)
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