歓喜の街カルカッタ(下) の商品レビュー
生きるということは、…
生きるということは、必ずしも平等ではない。果たして、平成の日本人がこういう世界もあるということを受け入れられるでしょうか。作者にとって小説ではありますが、哲学書でもあるのではないか。
文庫OFF
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小説なのかノンフィクションなのか…でしたが、圧倒されました。 今より少し前のカルカッタでしたが、上下巻とその中にいて、わたしには到底ここで生きていくことは出来ないと思わされます。こんな世界で生きている人がいて、そしてそれはもしかしたら今も続いているのかもしれない。 生き馬の目を抜くような、次から次に試練が起こり、それでも乗り越えたり、ハザリのように途中で命を落としたり。苛酷。 サイクロンの辛すぎる描写の後の、皆めっちゃ喜んでる理由が「核実験」というのもとても辛いです。 この本を読む前と読んだ後では世界が違って見えています。この感覚を忘れずにいたいです。
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