ゾウの時間 ネズミの時間 の商品レビュー
動物のサイズと時間…
動物のサイズと時間の関係、サイズとエネルギー消費量、なぜ車輪動物がいないのかなど、生物の神秘を分かりやすく解説する名著。生物学に興味がなくても、すんなり読める。超おすすめ。
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生き物の大きさから見…
生き物の大きさから見た生物学で、驚異の発見がありました。こんなふうに生き物をみていくと面白いです。
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哺乳類の心臓が生涯で…
哺乳類の心臓が生涯で鼓動する数はおおむね等しく、それがサイズの大小により、間隔の長短が決まり、寿命の長短につながる、という事実を納得させてくれる。やっぱ、びっくりしたら寿命が縮まる(鼓動が早くなる)というのはホントかな?
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面白い着眼点から生物…
面白い着眼点から生物を眺めていると思う。ただ、これだけが寿命を定める決定的な基準かのように誤解されないようにもう少し配慮があっても良かった気もする。まあ新書なので、自説をぐいぐい前面に押し出す書き方でもある程度は許されてもいいのだろうか?
文庫OFF
わかりやすいです
「生物学」という学問に全く興味を持ったことがない人でも面白く読めるのでは?「サイズの違い」からくる「時間の違い」。ユニークな側面から切り込んだ本書、見事に設計された「生命の仕組み」の不思議に触れられます☆
abtm
生物は、その大きさにより、体感時間が変わる。 時間は体重の1/4乗に比例する。体重が増えると時間は長くなる。寿命を心臓の鼓動時間で割ると、哺乳類ではどの動物でも、一生の間に心臓は20億回打つという計算になる。寿命を呼吸する時間で割れば、一生の間に約5億回。これも哺乳類なら、体のサ...
生物は、その大きさにより、体感時間が変わる。 時間は体重の1/4乗に比例する。体重が増えると時間は長くなる。寿命を心臓の鼓動時間で割ると、哺乳類ではどの動物でも、一生の間に心臓は20億回打つという計算になる。寿命を呼吸する時間で割れば、一生の間に約5億回。これも哺乳類なら、体のサイズによらず、ほぼ同じ値。 物理的時間で測れば、ゾウはネズミより、ずっと長生きである。ネズミは数年しか生きないが、ゾウは100年近い寿命をもつ。しかし、もし心臓の拍動を時計として考えるならば、ゾウもネズミもまったく同じ長さだけ生きて死ぬことになる。 子供の頃の一年が充実して長く感じたが、大人になるにつれて、あっという間だ。経験が増えるにつれ、目新しさがなくなっていくからだと思っていたが、それだけが理由ではなさそうだ。 この他にも、生物に関する様々な原理が明かされる。例えば、体温が一定である大きな利点として、化学反応の速度が高温だと速くなるため、鳥類や哺乳類では、体温を高く保つことで速い運動を可能にするなど。あるいは「島の規則」。島国という環境では、エリートのサイズは小さくなり、ずばぬけた巨人と呼び得る人物は出てきにくい。逆に小さい方、つまり庶民のスケールは大きくなり、知的レベルはきわめて高い。「島の規則」は人間にもあてはまりそうだと。大陸に住んでいれば、とてつもないことを考えたり、常識はずれのことをやることも可能だろう。まわりから白い目で見られたら、よそに逃げていけばいいのだから。島ではそうはいかない。出る釘は、ほんのちょっと出ても、打たれてしまう。だから大陸ではとんでもない思想が生まれ、また、それらに負けない強靭な大思想が育っていく。 昔からタイトルのみ見知っていて、気になりながら読んでいなかった本だったが、期待した通りの面白さだった。
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「時間は均等ではなく、生き物のサイズに応じた心拍で異なる」という視点を知った時は強烈なインパクトだった。 「なぜ車輪生物はいないのか」など身近な疑問から始まり、生き物の身体がどれも合理的に進化してきたことを知ると、生命の戦略的な進化が垣間見れて面白い。
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この地球に住んでいる生物は、ただそこに生きている存在としてしか認識していなかったけど、色んな戦略を立てながら生きていたんだなあ、と 昆虫がなぜ小さいか、昆虫が大きくなるとどうなるか、体が大きいとは、は結構面白かった ただ、時間に関係する所は難しくてよく分からなかった 心拍数が...
この地球に住んでいる生物は、ただそこに生きている存在としてしか認識していなかったけど、色んな戦略を立てながら生きていたんだなあ、と 昆虫がなぜ小さいか、昆虫が大きくなるとどうなるか、体が大きいとは、は結構面白かった ただ、時間に関係する所は難しくてよく分からなかった 心拍数が関係するってのは分かったけど、それだけじゃないらしい、、、 とにかく体の大きさで体感する時間が違うってなんか不思議な感覚
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生物学の本を読み始めるきっかけとなった本です。ゾウもネズミも死ぬまでの心拍の回数は同じ、ただそのスピードが違うだけ。スポーツ選手が短命と言われるのもそれが原因といわれる諸説があるとか。ここから「生物と無生物のあいだ」を読んだのが最高の流れでした。
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2024年度最初の読了。奥付は92年初版、95年39版。とても魅力的な書名のとおり、動物が死ぬまでの拍動総数は20億回と一定で、そこには物理的な時間ではなく、生物的時間が平等に流れていると言えるのだ。呼吸数、エネルギー代謝、活動方法などの検証が興味深い。細胞のサイズから動物と植物...
2024年度最初の読了。奥付は92年初版、95年39版。とても魅力的な書名のとおり、動物が死ぬまでの拍動総数は20億回と一定で、そこには物理的な時間ではなく、生物的時間が平等に流れていると言えるのだ。呼吸数、エネルギー代謝、活動方法などの検証が興味深い。細胞のサイズから動物と植物の違いを理解できる。昆虫の考察を短めに挟み、著者の専門である棘皮動物(ウニ、ヒトデなど)の解説で終わる。読了してみたら、書名以上に豊富な知識の得られる本だった。
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