未完の東京計画 の商品レビュー
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本著も「ドストエフスキイの生活(小林秀雄著)」「天災と国防(寺田寅彦著)」同様、「地震と社会〈下〉(外岡秀俊著)」に言及があったので読んだ。 東京は徳川家康が江戸で幕府を開き、世界でも有数の人口密集都市として、江戸の大火に悩まされつつ発展した。そして、明治維新にはじまり鉄道の敷設など通じた郊外への発展、関東大震災や東京大空襲を経験しながら都市の整備計画が練られるがなかなか計画通りにはいかない。都市の整備が計画通りに進まないなかでスプロール化も生じて現在の東京の原型が築かれていく。 丹下健三の「東京計画・1960」では東京から木更津までの洋上の都市軸が描かれる。まるで夢物語のような構想だが現在のテクノロジーをもってすれば十分実現可能に思える。初めて知ったが奇想天外と思えるインパクトのある構想だ。 このように東京の成り立ちからいまの東京をみるのも面白い。多種多様な計画が出てきて脳みそが飽和してきそうだがなかなか良い出会いの一冊だった。
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P10- 計画がいくつかあるのですが、違いがわかるようにレイアウトを重ねたいのでした。 P42 第十五銀行 華族銀行ともいわれ、日本鉄道のバックだとか。 P58 大地震が起きたら、港湾施設だって無傷では済まないので、接岸して物資補給は無理なのではと。 P61- 当たり前と言われればアレですが、関東大震災の前から都市計画はあったのでした。 P115- 東京緑地計画 緑地、防空地、公園な流れ? P139- 東京戦災復興計画 たくさんの人が死んでいるのに、戦後の復興計画というメンタルの強さ。 P261(P168) 業務核都市として、大宮ソニックシティが挙がってますが、さいたま新都心と混同しているかと。ソニックシティは商工会館+α程度の小規模再開発なので。さいたま新都心は大宮操車場と周辺の民間の土地を含む大規模なもの。
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