ナウの水びたし の商品レビュー
1991年3月20日第一刷。バブル末期に連載された短編集。 あとがきに「一年半にわたってこのシリーズを書きためてきて、思うのはナウを語るということのむつかしさだ。/ナウな現象というのは、刻一刻とナウでなくなってしまうのである」とある。 文芸には示準化石みたいな役割もあるので...
1991年3月20日第一刷。バブル末期に連載された短編集。 あとがきに「一年半にわたってこのシリーズを書きためてきて、思うのはナウを語るということのむつかしさだ。/ナウな現象というのは、刻一刻とナウでなくなってしまうのである」とある。 文芸には示準化石みたいな役割もあるので、時代に向き合って書かれたものは後世のために貴重だろう。 例えば『ゴジラ』の原作者 香山滋による昭和30年代短編の数々。「昔は恋人と愛人が同義語だったのか」「素人の女性は腋毛を剃る習慣が無かったのか」と、驚かされる。
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