贋作師 の商品レビュー

篠田節子【著】

篠田節子は、自分もチ…

[文庫ＯＦＦ]

篠田節子は、自分もチェロを弾いたり、出身大学のせいもあってか、「芸術系」の話が多いですね。「ハルモニア」もそうですが、芸術の分野にマジメに携わる品現には、必ずついてまわる「自分だけの表現」「表現すべきものがあってこその芸術」といったテーマは、彼女の主な主題であるらしく、この本もそのひとつです。（今多い「とりあえず、なんかを作ってるから、アタシもボクも、アーティスト」とは、違います）作品の完成度としては、いまひとつかもしれませんが、初期の篠田節子の「美学」みたいのは、充分に感じ取れる作品です。

2013/03/03

前作が養蚕で今作が絵画修復と自分にとっては未知の領域でその点は興味深かった。ジャンルとしては、ミステリの雰囲気を持ったサスペンスと言っていいでしょう。前作のホラーの要素が今作にも見られるかなと思っていたけど、それは無かったですね。残念。絵画の世界とホラーの要素が合わさるとどうなるのかな？なんてひそかに期待していたのですが・・・