アメリカのリベラルアーツ・カレッジ の商品レビュー
ふとしたことからリベラルアーツ教育に関心を持ち、絶版となった本書を図書館から取り寄せて読んだところ、様々な示唆を得た。 私自身は日本の国立大学を経験し、研究中心の大学運営に幻滅を抱きつつも、そこで出会った人々との全人的な、社会に関わる学びを発見したことは、真の教養を涵養する契機...
ふとしたことからリベラルアーツ教育に関心を持ち、絶版となった本書を図書館から取り寄せて読んだところ、様々な示唆を得た。 私自身は日本の国立大学を経験し、研究中心の大学運営に幻滅を抱きつつも、そこで出会った人々との全人的な、社会に関わる学びを発見したことは、真の教養を涵養する契機となった。 筆致が美しく、誠実で、かつ鋭く、25年も前の本ながら、感じること多々であった。 カリキュラムでなく、方法論が優れていた、とのあとがきに結論は集約されている。今の日本にこれを求めるのは、無理なことだろうか。 特に入学者選抜と教育手法、職種間の垣根の無さに驚きを持った。話し言葉ばかり重視される教育では、思考が深化しない、との指摘も鋭い。
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