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夏の稲妻 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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キース・ピータースン…

キース・ピータースンの代表作。アンドリュー・クラヴァン名義では「真夜中の死線」に痺れたが、キース名義ではこの本が圧巻。情報屋からもらった選挙中の上院議員のSM写真。かかわりを断った記者のウェルズだが、翌日情報屋が殺されて真相を探り始める。ハラハラドキドキの連続。そしてまた権力と闘...

キース・ピータースンの代表作。アンドリュー・クラヴァン名義では「真夜中の死線」に痺れたが、キース名義ではこの本が圧巻。情報屋からもらった選挙中の上院議員のSM写真。かかわりを断った記者のウェルズだが、翌日情報屋が殺されて真相を探り始める。ハラハラドキドキの連続。そしてまた権力と闘うウェルズに痺れてしまうのだった。ドキドキものが好きな方は必読。

文庫OFF

2021/01/12

NYの新聞記者ウェルズが巨大な権力と闘い真相を究明するハードボイルド。情報屋ケンドリックからもらった写真は選挙中の上院議員のSM写真。関わりを断ったウェルズだがケンドリックが殺されてウェルズは真相を探り始めることになる。アンドリュークラヴァン名義の「真夜中の死線」も良かったがピー...

NYの新聞記者ウェルズが巨大な権力と闘い真相を究明するハードボイルド。情報屋ケンドリックからもらった写真は選挙中の上院議員のSM写真。関わりを断ったウェルズだがケンドリックが殺されてウェルズは真相を探り始めることになる。アンドリュークラヴァン名義の「真夜中の死線」も良かったがピータースン名義ではこの本が圧巻!いつの時代も権力と闘う姿はカッコいい。痺れる

Posted byブクログ

2018/09/10

ニューヨークのベテラン新聞記者ジョン・ウェルズが活躍する、ハードボイルド小説。 前に読んだ2作品が面白かったので、第3弾のこの作品も、読むことにしました。 ウェルズのもとにある日、情報屋が取引を持ちかけてきます。 そのネタというのが、ある政治家に関するスキャンダラスな写真。 し...

ニューヨークのベテラン新聞記者ジョン・ウェルズが活躍する、ハードボイルド小説。 前に読んだ2作品が面白かったので、第3弾のこの作品も、読むことにしました。 ウェルズのもとにある日、情報屋が取引を持ちかけてきます。 そのネタというのが、ある政治家に関するスキャンダラスな写真。 しかし、政治家は自らの活動そのもので評価されるべきと考えるウェルズは、そのネタを記事にすることを拒否します。 しかし、スキャンダルに終わるはずのこの件が「事件」になります。 さらには、ウェルズが事前にこの情報を知っていたことが、公表されてしまいます。 大衆的な記事で発行部数を伸ばそうと考える上層部の怒りを買い、失職の危機に瀕するウェルズ。 自らの名誉回復のためにも、この事件を追うことになった彼は・・・という展開。 今回の作品も、46歳のウェルズが追われ、殴り合いを演じるという、タフでハードなシーン盛りだくさんの内容になっています。 そしてなぜか、人生に疲れた彼が、若い女性にモテてしまう。 男性読者が憧れる要素を上手に盛り込んだ、エンターテイメント作品だなあと、感じました。 そしてこのシリーズは、登場人物の内面が深く掘り下げられて書かれているので、読み応えもありますね。 全部で4作品が発表されているようなので、残りの1作品も、読んでみることにします。 『幻の終わり』キース・ピータースン https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4488267025    .

Posted byブクログ

2015/05/11

『幻の終わり』の続篇。40過ぎの新聞記者が主人公のシブいハードボイルド。セックススキャンダルの写真を情報屋から見せられるも、「これは記事にならない」と潔癖にも買わなかったところ、その情報屋が殺され、おかげで売上主義に走る新聞社からは首にされかけ、事件に巻き込まれていく。 野心に燃...

『幻の終わり』の続篇。40過ぎの新聞記者が主人公のシブいハードボイルド。セックススキャンダルの写真を情報屋から見せられるも、「これは記事にならない」と潔癖にも買わなかったところ、その情報屋が殺され、おかげで売上主義に走る新聞社からは首にされかけ、事件に巻き込まれていく。 野心に燃えて田舎から出てきた美しい女優志望の少女が、結局は悪い女になっていった、という落ちだけど、全体に漂う憂鬱な悲しみが良い。彼女を追ってきた純朴すぎる牧師の大男が、最後、彼女を殺してしまうことで幕が閉じる。 娘くらいの歳の後輩の美人記者に想いを寄せられていて、彼女の結婚話が持ち上がり、というサイドストーリーも魅力的。 40男の悲哀と失望と夢に満ちた、素敵な物語だった。

Posted byブクログ

2013/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1990年アメリカ探偵作家クラブ最優秀ペーパーバック賞受賞   原題は『The Rain』(雨) ニューヨークの8月にはニュースらしいニュースはなく、事件記者である私(ジョン・ウェルズ)の署名記事も少なくなる。 だが、情報屋のメイフォース・ケンドリック三世が持ってきた上院選に立候補中の下院議員ポール・アビンドンのSM写真は断った。 ところが次の日、ケンドリックが射殺死体となって発見された。 さらに、ケンドリックの写真を拒絶したことが他紙でスクープされ、社内で問題となる。 会議で糾弾され、「公職にある者が公的な行動で道を踏み外したら、われわれはその原因を知る権利があるが、候補者の私生活を覗き見する権利はない。あなた方は発行部数をのばすことだけを考えているが、自分の仕事は世の中で起こっていることを伝え、人々がそれについて行動を起こすべきか否か判断することができるようにすることだ」とクビを覚悟で言い放った。 社主ミルトン・ブッシュは、写真をみつけてスクープ記事を書くという条件で5日間の猶予を与えた。 朝、ドアを出た途端、ウォリー・シェイクスピアという若者に殴られた。 ウォリーはオハイオで牧師の勉強をしており、写真の女性は婚約者のジョージア・スチュアートだという。 女優になるため出て行ったジョージアを堕落から救うため、探していると語った。 一方、アビンドンは記者会見で、写真の件はジョンがはめられたか、でっちあげたと述べた。 <解決篇> 劇場近くのレストランのウエイトレス、スーザン・スコットがジョージアの住所を知っていた。 アパートでジョージアに会うが、突然車に押し込まれ、連れ去られてしまう。 追跡するが、男に殴られ、気がついたときにはアルフォンス・マリノがジョージアに写真のありかを聞き出しているところだった。 マリノの縄張りで女たちに商売させたので、ケンドリックを殺したのだろう。そして、対立候補を勝たせるために、写真を手に入れてアビンドンに立候補をやめさせようとしていると私は言った。 マリノは私を殺すように指示した。 部屋から連れ出された隙に銃を奪い取り、「手出しできないようにこの件を記事にする」と告げ、ジョージアを救い出す。 部屋に戻ると、ベッドの下に隠れているウォリーを見つける。 「彼女はきみを必要としていない」と告げるが、ウォリーは「婚約は夫婦になるための神聖な約束だ」という。 翌日、スーザンに会いにいくと、ウォリーが現れる。 スーザンはアビンドンのアシスタントのサイモンと付き合っていたが、ジョージアに横取りされたという。 その復讐でウォリーをジョージアと会わせないようにし、ジョンに彼女の居場所を教えれば真相を突き止めてくれると思ったという。 待ち合わせの2時間前にジョージアの部屋に行くと、彼女は荷造りをして出て行くところだった。 アビンドン事務所から小切手を渡され、出ていくよう指示されたという。 サイモンがアビンドンと付き合うように仕向けたと語る。 私は、金とマスコミの注目を得るために、ジョージアがアビンドンをゆすっていたのだと気付いた。 ジョージアは男たちの望むものになっただけだという。 ウォリーとの関係についても、ニューヨーク行きの資金のため、友達と賭けをしたという。 ジョージアは「自分をこけにした記事を書いたら、記事の内容を否定し、ジョンが脅して関係をもったと訴え、破滅させてやる」と脅すが、「自分の書き方で記事を書く」と立ち去る。 降りしきる雨、雷鳴の音で見上げると、ジョージアの身体が窓から放り出された。 彼女は転落する前に銃弾で殺されていた。 そして、アパートから出てきたのはウォリーだった。 彼は「清らかさを失ったものはまわりのものを堕落へ誘いこんでしまう。だからすぐに排除する」と私を諭すように言った。 逮捕されたウォリーの手荷物から写真がみつかった。 ジョージアはアビンドンと関係をもつようになり、住んでいたアパートをケンドリックに提供した。 その見返りは、写真を撮って新聞社に売りつけることだった。 アパートに行ったウォリーは、引っ越してきたケンドリックから写真を見せられて、彼を撃った。 ジョージアの死で、私は窮地を脱したのだった。

Posted byブクログ

2012/01/24

随分昔に拝読し、ハードボイルドの美しさに目覚めさせられた一冊。真夏の熱暑の夜、稲妻走る最中、牧師が教説を叫びながら銃を宙に向けて乱射するシーンは忘れられない鮮明な記憶。情景が視覚として残っている作品のひとつです。

Posted byブクログ

2011/09/30

 新聞記者を主人公にしたハードボイルド作品。8月のニューヨーク。暑さにうんざりしながらも、情報屋の呼び出しに応じた新聞記者ジョン・ウェルズ。ちょうど記事ネタに困っていたため、興味を引かれたのだ。しかし、ゴシップ誌に売ればいいようなネタで、結局はウェルズが嫌うものだった。彼は必要で...

 新聞記者を主人公にしたハードボイルド作品。8月のニューヨーク。暑さにうんざりしながらも、情報屋の呼び出しに応じた新聞記者ジョン・ウェルズ。ちょうど記事ネタに困っていたため、興味を引かれたのだ。しかし、ゴシップ誌に売ればいいようなネタで、結局はウェルズが嫌うものだった。彼は必要でないことを告げ、部屋をあとにした。そして、翌朝……。古典的ハードボイルド小説だった。主人公ジョン・ウェルズは中年の頑固おやじ。煙草をふかし、深酒をする。記事を書くのに、旧式のタイプライターを使う。ゴシップ的事件を面白おかしく煽り立てる記事を嫌い、組織犯罪や汚職事件などを手掛け、その背後に潜む社会的問題を追い求める硬派の記者である。社の後輩、自分より歳がひと回り以上若い魅力的な女性からの遠まわしの好意には、気付いていても気付いていないかのように減らず口で応じる。どこ吹く風である。しかし、上司の若い編集長とそりが合わず、社とは首の皮一枚で?がっている状態だ。ストーリーは、R・チャンドラーの『さらば愛しき女よ』を髣髴とさせた。心やさしき大男の出現。結婚を約束した女性を探しているという。失踪した女。魅力に溢れる美女。R・チャンドラーの『さらば愛しき女よ』は、今最も話題の村上春樹さんによる新訳で、『さよなら、愛しい人』とタイトルも新たに、昨年また出版されている。この作品がお好みの方なら、本書は面白いだろう。男のやせ我慢、ストイックさを読むことが好きなら合うと思う。シリーズ第3弾だったそうだが、知らなかった。MWA最優秀ペイパーバック賞に輝いた作品ということでふと手にしていた。本書が気に入れば、前二作も読めばいいと思った。そして今、前二作も読むことに決めた。

Posted byブクログ

2009/11/04

 K・ピータースン(A・クラヴァン)の新聞記者ウェルズシリーズの3作目。2作目が、どうしても見つからず未読のままなのだが、そのせいか「真夜中の死線」と雰囲気がダブる。ウェルズは、離婚し娘が自殺した過去を持っているのだけど、そのせいで人との関わりを避けている。それでも、根本の善良性...

 K・ピータースン(A・クラヴァン)の新聞記者ウェルズシリーズの3作目。2作目が、どうしても見つからず未読のままなのだが、そのせいか「真夜中の死線」と雰囲気がダブる。ウェルズは、離婚し娘が自殺した過去を持っているのだけど、そのせいで人との関わりを避けている。それでも、根本の善良性で事件に踏み込んでいくのだけど、そこの書き方が上手い。上手すぎる。最後も「え?」って結末だった。  ピーターソン、いいよぉ!!

Posted byブクログ

2009/10/04

ジョン・ウェルズのシリーズ第3作。 このシリーズの中では最強です。正直、かなりコワイです。小説を読んでこんな感覚になったのは久しぶりというくらいの衝撃でした。 これは読むべきだと思います。

Posted byブクログ