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恐怖夜話 おばけの本 の商品レビュー

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2019/10/21

フランス文学の翻訳、伝記、エッセイ、と戦前戦後に色々な著書がありつつ、1960年から超常現象についての著書を書いていた平野威馬雄氏の、1974年に廣済堂ブックスから新書として刊行された著書を、1991年に廣済堂文庫から文庫化したもの。 「お化けを守る会」というお化けについて語る...

フランス文学の翻訳、伝記、エッセイ、と戦前戦後に色々な著書がありつつ、1960年から超常現象についての著書を書いていた平野威馬雄氏の、1974年に廣済堂ブックスから新書として刊行された著書を、1991年に廣済堂文庫から文庫化したもの。 「お化けを守る会」というお化けについて語る会を主催していただけのことはあり、心霊研究、妖怪学、幽霊学、という堅苦しくなりそうな内容を、読みやすいエッセイとして書いています。 書き方が飄々としていて、恐ろしさを感じない、ユーモアさえ感じる内容になっています。水木しげる先生が手がけた本文イラストで、飄々とした雰囲気は更に増します。 平野氏は1900年生まれなので、この作品発表時は74才、平野氏自身の体験談を交えながら書かれたお化けについての知識を読むのは、おじいちゃんの昔話を聞くような感じ。怖い話もあったような気もしますが、全体通して楽しい読み物でした。

Posted byブクログ