蛙たちが死んだ夏 の商品レビュー
7編の短編集。江國さんのエッセイに出てきて、ずっと読みたいと思っていた本。どの話も雰囲気が違ったけど、根底には人生のままならなさにたいする諦めを感じる。女同士の友情の危うさを書いた刺樅の木と、熱帯のむわっとした熱気、そして死がいつもすぐそばにあるという膿んだ空気を肌で感じる暗い夜...
7編の短編集。江國さんのエッセイに出てきて、ずっと読みたいと思っていた本。どの話も雰囲気が違ったけど、根底には人生のままならなさにたいする諦めを感じる。女同士の友情の危うさを書いた刺樅の木と、熱帯のむわっとした熱気、そして死がいつもすぐそばにあるという膿んだ空気を肌で感じる暗い夜の島で、が好き。 「とっても幸せ、というわけではないわ」マリアの声が聞こえた。「でもね、幸せがすべてではないでしょう」
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