真夜中の虹 の商品レビュー
ストーリーだけを見るなら、ひどくつまらない作品。 都会と森の対比と、そこをうまく行き来できない主人公たちが描かれるが、都会の彼らは自堕落で、森の彼らはあまりにも無力で無抵抗だ。そんな彼らが独り悦に入る高等遊民な小説。の印象が残る。 「真夜中の虹」というタイトルに込めた意味合いはう...
ストーリーだけを見るなら、ひどくつまらない作品。 都会と森の対比と、そこをうまく行き来できない主人公たちが描かれるが、都会の彼らは自堕落で、森の彼らはあまりにも無力で無抵抗だ。そんな彼らが独り悦に入る高等遊民な小説。の印象が残る。 「真夜中の虹」というタイトルに込めた意味合いはうまく伝わってこない。 ただ、そうした人間が出会い、惹かれあい、別の世界を夢見る心象として、立松さんのひたすらに実直な描写は、うまくはまっていると思えた。 全集の分類分けで「ここではない何処か」の巻に収められているのが、とても納得できた。
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