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たまご猫 の商品レビュー

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2024/05/11

装丁のポール・ジェンキンスの抽象画が既に不穏すぎて…びっくりする…。 「作品精華 迷宮ミステリー編」や短編集「巫子」収録作もちらほらあったため、いくつかは既読済みでした。しかし、どこを切り取っても皆川博子節全開でファン必読にして垂涎の一冊でした。 表題作は導入からオチまで含め...

装丁のポール・ジェンキンスの抽象画が既に不穏すぎて…びっくりする…。 「作品精華 迷宮ミステリー編」や短編集「巫子」収録作もちらほらあったため、いくつかは既読済みでした。しかし、どこを切り取っても皆川博子節全開でファン必読にして垂涎の一冊でした。 表題作は導入からオチまで含めて初期皆川博子幻想小説って感じでとても良い。姉妹の囚われる運命は闇か猫か、それとも。 「をぐり」弟に執着する姉っていうのも、皆川博子文法の一つだよな…。そこまで…と思わされるオチに震える。 「厨子王」姉弟二人の記憶はどこまでも甘美で、陰鬱で、果てがない。 「朱の檻」こういうオチ、皆川先生としてはちょっと珍しい気が。座敷牢がこんなに似合う作風もちょっと他にないよなあ…。 「おもいで・ララバイ」思い出の男に執着して焦がれ続けていたのは女の方だけで…っていう地獄みたいなのも…皆川博子だなあ…って感じで…もの悲しくてじっとり暗くて好きですね。 「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」まさしく舞踏会の手帖の雰囲気…だけど皆川博子作品がただそれだけで終わるはずがなく…。報われないし歯痒いしどうしようもない気持ちに駆られて突き落とされるまでがセット…。 「雪物語」これもちょっと皆川先生にしては希望と悲しみの配分が珍しいオチな気がする…。

Posted byブクログ

2015/11/22

イメージ参照(http://kentuku902.seesaa.net/article/387167670.html) (収録作品)厨子王/骨董屋/水の館/雪物語/アズ・タイム・ゴーズ・バイ/おもいで・ララバイ/春の滅び/をぐり/たまご猫/朱の檻

Posted byブクログ