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モーツァルト名曲名盤101 の商品レビュー

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2024/11/06

1991年発行の本書を、2023年現在の時点で、その価値を評価してみる。 モーツァルトの名曲101曲について、1曲あたり2ページを使って紹介。半分を曲の概説、残りを名盤紹介に充てている。 モーツァルトの楽曲についてほとんど知らない人であれば、曲の概説はある程度参考になるだろう...

1991年発行の本書を、2023年現在の時点で、その価値を評価してみる。 モーツァルトの名曲101曲について、1曲あたり2ページを使って紹介。半分を曲の概説、残りを名盤紹介に充てている。 モーツァルトの楽曲についてほとんど知らない人であれば、曲の概説はある程度参考になるだろう。名盤紹介は、30年以上前の本なので、当然古いものに限られる。モーツァルトは特に、オリジナル楽曲による名盤がその後にたくさん出たので、名盤ガイドとしては、あまり役に立つことはないだろう。録音年が記載されていないのもマイナス点である。 以上のことを踏まえると、これから読む価値はあまりないと言える。 著者の一人である、石井宏氏は、この後(1995年/新装版2004年)に、ほとんどコンセプトの同じ本、「モーツァルト・ベスト101 」を編著者として出版したが、作品紹介の文章は本書の方が本音が出ていて読みやすい。 後発の「ベスト101」は、石井氏の楽曲解説は10曲強と少なくなっている。他の執筆者による楽曲解説は教科書的で面白味は少ないが、エッセイはふんだんに載っており、エッセイ集として優れている。また、石井氏によるジャンル解説があり、楽曲の理解を助けている。これから読んだり買ったりするのであれば、まずは、優れたジャンル解説のある「ベスト101」の方を選んだ方が良いだろう。

Posted byブクログ