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脳死の人 の商品レビュー

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2017/01/07
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1991年刊行。著者は国際日本文化研究センター助手。脳死判定基準の是非・妥当な内容といった問題意識を超えて、脳死を巡って見えてきた現代医療の実相、現代社会の深層、特に効率性とヒトの死への向き合い方、日本文化の深層を解読する。本書の特徴は、脳死や臓器移植の実際を丁寧に素描しつつ、効率性を過度に希求する現代社会の暴力的な面を、効率性の功罪で迷いながらも、明らかにしようとするところか。また、ヒトの死の意味を誰にとってのそれか、を真摯に希求する点も興味を曳く。真摯な叙述が印象的な一書。

Posted byブクログ