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ヒトが変えた虫たち の商品レビュー

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2013/11/25

(2007.05.18読了)(2004.03.27購入) すぐ読むつもりで購入しても、いつの間にか積読の山の中に埋もれて忘れてしまい、別の本探しのときに見つけて思い出して、目立つところにおいておくのですが、またいつの間にか積読の山に埋もれて、・・・。 日高さんの「人間はどこまで動...

(2007.05.18読了)(2004.03.27購入) すぐ読むつもりで購入しても、いつの間にか積読の山の中に埋もれて忘れてしまい、別の本探しのときに見つけて思い出して、目立つところにおいておくのですが、またいつの間にか積読の山に埋もれて、・・・。 日高さんの「人間はどこまで動物か」を読んで、この本のことを思い出して、やっと読むことができました。 「ちくまプリマーブックス」は、興味を引くテーマの多いシリーズで、割と読ませてもらいました。だんだん古本屋で探すしかなくなってきていますが。 この本で取り上げられている昆虫は、人間の生活に良きにつけ悪しきにつけ、深く関わってきているものです。 今ではあまりお目にかかることのなくなってきた、蚤、虱、蚊、蝿等。人類が誕生するはるか以前から地球に生息してきたのに、人間の生活環境になじんでしまったゴキブリなどもいます。寒い冬に、停電で暖房が切れたために、大量のゴキブリが死んでしまったという話もあります。 ●蚊帳(26頁) 「寝室を目の細かい網でおおい、カに刺されるのを防ぐカヤは、エジプトでは2500年前、日本でも1500年前にさかのぼる、古い起源を持っています」 ●ナポレオンはシラミに負けた(40頁) 「1812年、ナポレオン一世が率いた60万のロシア遠征軍は、発疹チフスで次々に倒れ、モスクワに到着した時にはわずか9万人に減っていました。戦局を支配したのは、ほかならぬシラミだったのです。」 ●マメコガネ事件(105頁) 「マメコガネは色々な植物に寄生し、幼虫は根を、成虫は葉を食べ荒らしますが、日本ではたいして重要な害虫ではありませんでした。そんな虫が海を渡ったアメリカでは急速に増え続け、ほとんどの農作物を含む300種を越える植物に大害を与え、この国最大の害虫にのし上がってしまったのです。」 (外国から入ってきて、日本で繁殖し、多くの被害を与えた虫は話題になりますが、日本原産の虫が、外国にいって被害を与えているのもあるんですね。) ●害虫の被害を食い止める(136頁) 害虫の被害を食い止める方法には、農薬を使う方法がありますが、だんだん薬に耐性を持った種類ででてきて、うまく行きません。 そこで考えられた方法が、天敵を導入する方法です。結構うまく行く場合もあるようです。 ミカンコミバエの根絶に使われた方法が、オスを誘引する化学物質を使って、オスを誘引し、メスの交尾相手をなくしてしまう方法です。 ウリミバエの根絶に使われた方法が、人工的にハエを大量増殖し、サナギの時にコバルト60で放射線を照射し、オスを不妊化し、このオスを大量に野外に放し、子孫を作らせない「不妊虫放飼法」です。 ☆関連図書 「アメリカシロヒトリ」伊藤嘉昭著、中公新書、1972.03.25 「虫を放して虫を滅ぼす」伊藤嘉昭著、中公新書、1980.03.25 「虫のつぶやき聞こえたよ」澤口たまみ著、白水Uブックス、1994 09.30 「プロポーズはやめられない」澤口たまみ著、講談社、1994.02.25 「農薬なしで害虫とたたかう」伊藤嘉昭・垣花廣幸著、岩波ジュニア新書、1998.12.21 著者 梅谷 献二 1931年 東京都生まれ 1959年 北海道大学大学院農学研究科修了(農学博士) 農林水産省果樹試験場場長 1990年~農林水産技術情報協会 1998年~中国林業科学研究院資源昆虫研究所名誉教授 2002年~日本応用動物昆虫学会名誉会員 2003年~農業技術研究機構フェロー (2007年5月24日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 殺虫剤をあびて抵抗力を強め、不死身に変身するハエ、快適な住空間=都市の片隅で、冬にもうごめくコキブリ、ホルモン操作によって特大マユをつくるカイコ…。とどまることなく発展するヒトの文明に変身を強いられ右往左往する虫たちの姿を描く、「昆虫の世界」最前線。

Posted byブクログ