ベルリンからエルサレムへ の商品レビュー
副題に「青春の思い出」とあるように、ゲルショル•ショーレムが齢80にして書いた回想記。ショーレム、名前の響きがいい。何かゴーレムっぽいよね。なんて思っていたら1921年のシュルタンベルクに、グスタフ•マイリンクが颯爽登場 「ねぇショーレムさん、神が何処に住んでおられるか御存知です...
副題に「青春の思い出」とあるように、ゲルショル•ショーレムが齢80にして書いた回想記。ショーレム、名前の響きがいい。何かゴーレムっぽいよね。なんて思っていたら1921年のシュルタンベルクに、グスタフ•マイリンクが颯爽登場 「ねぇショーレムさん、神が何処に住んでおられるか御存知ですか?」 ーいや、ちょっとわかんないっすね 「あのね、脊髄になんですよ」 思わぬ所でそんなビラ=マタス『ポータブル』的背景が介入して来るから面白い。 楽観視など決して出来なかっただろうかつての日々。だけどそれを楽天的筆致で書ききっているのだね、思わず笑ってしまうような箇所も多く、何より追想に歓びが溢れている。 そして終わり方がね。軽やかに印象深くて... いい。
Posted by
- 1