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2013/07/16

野尻抱影。 それは、およそ星に興味を持つ人ならば誰でも知っていた名前だった。 彼の本を読んで星空を見上げるようになった人々は多く、その中から有数の天文学者たちが生まれた。 野尻抱影は天体に関する知識を、日本人の間に広めた人だった。 現在発行される天文雑誌を開いてみれば、星を語るに...

野尻抱影。 それは、およそ星に興味を持つ人ならば誰でも知っていた名前だった。 彼の本を読んで星空を見上げるようになった人々は多く、その中から有数の天文学者たちが生まれた。 野尻抱影は天体に関する知識を、日本人の間に広めた人だった。 現在発行される天文雑誌を開いてみれば、星を語るには物理学と光学、数学が欠かせない知識となっている。 しかし抱影の語る星の世界とは、古代ギリシャ人の見た星であり、古代中国人の見た星であり、あるいは日本各地で、農夫が、漁師が、旅人が、種まきから収穫、方角や天気までを知るために見上げたものであり、神話伝説や文芸、民俗学であり、ロマンスであった。 教師や編集者を経て、40歳にして始めて書いた『星座巡礼』で“星の人”となった経歴を持つ天文(てんぶん)学者の、生活と考え方をさまざまな話題と語り口で綴った、1949年発行の随筆集の再現。

Posted byブクログ