長男の出家 の商品レビュー
第九十八回芥川賞受賞…
第九十八回芥川賞受賞作。宗教観念についての話。
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1987年下半期芥川賞受賞作。池澤夏樹「スティル・ライフ」との同時受賞だった。両作品共に選考委員の評価はかなり高い。著者の三浦清宏は、初読であり、これまで名前も知らなかった。主人公の1人称語りのスタイルをとるが、印象的には多分に私小説風である。表題通りに息子を禅寺に出家させる話な...
1987年下半期芥川賞受賞作。池澤夏樹「スティル・ライフ」との同時受賞だった。両作品共に選考委員の評価はかなり高い。著者の三浦清宏は、初読であり、これまで名前も知らなかった。主人公の1人称語りのスタイルをとるが、印象的には多分に私小説風である。表題通りに息子を禅寺に出家させる話なのだが、そこに「ぼく」(語り手)と妻の息子を手放すことへの精神的な葛藤を描いてゆく。一方、出家して良海となった息子の良太の煩悶や葛藤が描かれることはない。今となっては斬新さに欠けるこの作品が、何故芥川賞を受賞したのか分らない。
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可もなく不可もなくと言ったところ。 芥川賞作品としては少々異色なのかもしれないが、いずれにせよ尖がった部分が足りないと感じる。
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昔の芥川賞受賞作品ですが、文学賞だけあって、面白いとかいうものではないですね。文章や描写の煌めきに期待していましたが、個人的には今一つ。
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今まで、古本やでみつけた福武文庫は割と当たりが多いので、今回も初めての著者。 小学校3年生の息子が、坊さんになりたいと言い出して、中学生になったときに本当に出家してしまう話。家族が険悪になっていくかんじとかがリアルで、お父さんに同情しつつもこんなダンナは私はいやだなと思ったりする...
今まで、古本やでみつけた福武文庫は割と当たりが多いので、今回も初めての著者。 小学校3年生の息子が、坊さんになりたいと言い出して、中学生になったときに本当に出家してしまう話。家族が険悪になっていくかんじとかがリアルで、お父さんに同情しつつもこんなダンナは私はいやだなと思ったりする。1991年ってそんなに前だと思わなかったけど、隔世の感があるなあ。
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