ひとり遊び の商品レビュー

中野孝次(著者)

2017/06/29

エッセーといえば
酒井順子が何と言ってもうまい。
三浦しをん、内澤旬子も好きだ。
男性なら芥川や吉行淳之介、
水上勉あたりかな。

でも中野孝次のこれも良い。
「映画『三人姉妹』」は名エッセー
だと思う。
思わずうなった
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P28
「みんなわかりきったことのように
思えるけれど、
いざ自分で恋をしてごらん、
ハッキリしてくるからー
だれも何ひとつわかっちゃいないのだ、
人はめいめい自分のことは自分で
解決しなければならないのだ、
ということがね」
科学技術は進歩しても、
人間は新しく生まれて来る人ごとに
生きることを新たに学ばねばならない、
そこに進歩はない、
新たにまた自分で悩んだり
苦しんだりして学ばねばならないのだ

P29
チェーホフが生きたのは二十世紀初め
にかけてだったが、
その終わりになっても
人間の生きる悩みは変わらない
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