なぜ、一流品なのか の商品レビュー
陳腐なタイトルがついているが、何度読んでも新しい発見がある、そういう本だ。ユニクロに象徴されるデフレ文化の氾濫に対して、「使い捨て文化」という言葉ももはや錆びた刃になってしまった時、本著者のエスプリとウィットとソフィスティケーションと適度なアイロニーは、実は相当に効くはずだと思う...
陳腐なタイトルがついているが、何度読んでも新しい発見がある、そういう本だ。ユニクロに象徴されるデフレ文化の氾濫に対して、「使い捨て文化」という言葉ももはや錆びた刃になってしまった時、本著者のエスプリとウィットとソフィスティケーションと適度なアイロニーは、実は相当に効くはずだと思う。ダナ・キャランに「ライフスタイルに通じるつぶやき」文化を見る視点は、現代のプリクラからツイッターを見透かせるし、「もどきの美学」=「憧れへのエネルギー」という感覚の確かさ、カルティエから光琳に派生する文化の展開と様式への想像力も見事。何よりも「優れたもの」への感受性から発する文化の厚みへの理解という点で、服飾文化に関しては本著が随一の感あり。車でいえば徳大寺氏も同じく、「偉大なる無駄の賛美者」である。
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いいものを長く使う。いいものは長く使える。いいものは飽きない。 ものに価値を見出すのは人ですもんね。消費者のニーズ、あるいは提供者サイドの作り出したいという欲求に答え続けた結果が、一流なのかも。あぁ、一流品が似合う人になりたい。
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