1,800円以上の注文で送料無料

教育とは何か の商品レビュー

3.7

10件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

教育、、、その骨格を…

教育、、、その骨格を知り真正面からとらえる!!! 教師は必読

文庫OFF

2023/01/19

論点が散らかっているので、無駄に丁寧に読むことを強いられる。話が整理された著作があれば、そちらを読みたい。

Posted byブクログ

2020/08/11

教育を学校教育に絞らずに、まずは人類の営みのひとつとして、どのようにあったのかから始まり、どのような心持ちで子どもたちに接していくべきか、教育を大きな括りで論じる。 さらに、最終章では臨教審での出来事や1990年当時の学校教育の問題、それに対する配慮事項などにも触れる。 教育とい...

教育を学校教育に絞らずに、まずは人類の営みのひとつとして、どのようにあったのかから始まり、どのような心持ちで子どもたちに接していくべきか、教育を大きな括りで論じる。 さらに、最終章では臨教審での出来事や1990年当時の学校教育の問題、それに対する配慮事項などにも触れる。 教育という大きく、ロマンのある、子どもたちを優しく包み込むはずの営みが、今現在、いかに矮小化され、経済社会の都合のいいように変えられてしまっているのか、ため息が出る。 原点に戻って考えた後で、また力をつけて教育問題に立ち向かいたい。

Posted byブクログ

2019/02/03

地球上のあらゆる生き物たちは、種の持続のための努力としての子育てをおこなっています。著者はキタキツネの子育てなどを例にとりあげ、子どもたちが厳しい自然環境のなかで生きていくための力を身に着けていく様子を語ろうとしています。さらに、人間の子どもたちが親たちの保護から離れて、新しい世...

地球上のあらゆる生き物たちは、種の持続のための努力としての子育てをおこなっています。著者はキタキツネの子育てなどを例にとりあげ、子どもたちが厳しい自然環境のなかで生きていくための力を身に着けていく様子を語ろうとしています。さらに、人間の子どもたちが親たちの保護から離れて、新しい世代の個体として独り立ちし、未来に向けての種の持続のための努力に参加していくことが、大きな自然に根ざした営みだとする考えが示されています。 人間のばあいは他の動物たちと違って、単に生物的な意味で成熟するのではなく、社会や文化、歴史のなかでみずからの役割を知り、個性を伸ばしていくことが大切だと著者は考えます。教育者の役割は、子どもたち一人ひとりが自分の個性を十全に伸ばしていくことを可能にすることであり、さまざまな個性がたがいにかかわりあうことで、また新たな文化が生まれてくることになると論じられています。 理想的な教育を求める情熱は伝わってきましたが、その一方で、ずいぶん牧歌的な話だなあ、という感想もいだかざるをえないように思います。教育という社会の装置は、子どもたちの身体を社会に適応的な鋳型に嵌めるミクロな権力の渦巻く現場だという冷徹な認識も、(それが教育の現場においてどういう意義があるのかということはさておいて)必要ではないでしょうか。本書のあまりにも素朴なヒューマニズムは、こうした側面を覆い隠してしまうのではないかという反省も、教育について考えるうえでけっしてはずしてはならないポイントだと思います。

Posted byブクログ

2018/10/26

「いいこと」が書いてある。臨教審の時代のものらしくその批判が書きたかったのだろう。畢竟最後の2章だけあればよかった。「教育とは」を問うているのであって、教育学的見地など学問的背景はかなり希薄で、ある学者の漠然とした信条、くらいに読むのが良いと思われる。 「教育としつけは何が違うの...

「いいこと」が書いてある。臨教審の時代のものらしくその批判が書きたかったのだろう。畢竟最後の2章だけあればよかった。「教育とは」を問うているのであって、教育学的見地など学問的背景はかなり希薄で、ある学者の漠然とした信条、くらいに読むのが良いと思われる。 「教育としつけは何が違うのか」であるとかといった問題に踏み込まれていなかったのは残念で、だからこそ「ヒト」にまで言及した大きな説明が空虚に響く。

Posted byブクログ

2017/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1989年刊行。  教育の役割として、文化継承の意義を強調する。ただ、もっと切実な、差し迫ったテーマがあるはずと思わざるを得ない。  しかも、教育はもう少しプラグマティズムの視点を大切にしてほしいと思っていることから、本書のイデオロギー色の強い主張には首を傾げるところが多かった。

Posted byブクログ

2014/05/10

教育とは何か、人間を地球上の一生物として捉えなおすことから始め、産育から学校での知育、徳育に至るまで人の成長を追う形で真摯た見つめ直す点が特徴的。 教育者は表現者である。子供達の反応に常に注意を傾け、彼らの役割を引き出してやることで自己肯定感を生み、社会的存在として自己を認識•...

教育とは何か、人間を地球上の一生物として捉えなおすことから始め、産育から学校での知育、徳育に至るまで人の成長を追う形で真摯た見つめ直す点が特徴的。 教育者は表現者である。子供達の反応に常に注意を傾け、彼らの役割を引き出してやることで自己肯定感を生み、社会的存在として自己を認識•成長させて行く尊い存在だと描かれている。 現実に今教員となってこうした眼差しを持って子供達と関わっている者がどれほどいるか、教育の根本を見直す良い作品だった。

Posted byブクログ

2012/05/31

「人は変わることはできるが、変えることはできない」といった教育の思想的な話しがあってとても面白い話であった。 単に教育の個別の問題ではなく、そもそも教育ってなんなのかじっくり考えたい人にはお勧めだと思う。

Posted byブクログ

2011/09/19

教育とは「選ぶ力」と「結ぶ力」を引き出すのを助けるものだ、という主張に納得。前半、生物学的な見地から人が人であることとそこに関る教育の意味、みたいなことが書かれていて「いつまでこんな話が続くんだろう」と思っていたが、それらも「選ぶ力」と「結ぶ力」が必要な前提として、人間は「自己選...

教育とは「選ぶ力」と「結ぶ力」を引き出すのを助けるものだ、という主張に納得。前半、生物学的な見地から人が人であることとそこに関る教育の意味、みたいなことが書かれていて「いつまでこんな話が続くんだろう」と思っていたが、それらも「選ぶ力」と「結ぶ力」が必要な前提として、人間は「自己選択的」=”選びながらユニークに自分を創り出す”かつ「社会的」=”実に複雑・多様な仕方でちがいをこえてつながりをつくって生きる”点が他の生物と異なる点だということが言いたかったんだと後から理解した。 この本は”ゆとり教育”に移行する前に書かれていた本だが、”詰め込み教育”から”ゆとり教育”へのシフトがこのような本質的な議論が反映された制度設計になっていれば、もっと違ったんだろうな、と思わせる。 「教師とは一人ひとり音色の違う子供たちとともに謙虚な姿勢で真理・真実を探究していく大交響曲楽団の指揮者だ」という表現はとても崇高な理想で共感する一方、そんな難易度の高い職業ってどれほどの人が務まるだろうか?と現実とのギャップにとまどってしまう。

Posted byブクログ

2010/03/04

【2010年5冊目】 教育の意味を「生き物としてのヒト」という根本から考えていた. 種の存続のための子育て,ヒトの子育てとは何か,ヒトの特性としての文化,それを「わかち,つたえ」るための教育...という風に,論理は進展していきます.終盤は,学校教育改革に対する現実的な話にもなっ...

【2010年5冊目】 教育の意味を「生き物としてのヒト」という根本から考えていた. 種の存続のための子育て,ヒトの子育てとは何か,ヒトの特性としての文化,それを「わかち,つたえ」るための教育...という風に,論理は進展していきます.終盤は,学校教育改革に対する現実的な話にもなって,人権の話で終わる.少なからず「教育」について勉強している身としては,読んでよかった.しかし,すごく意味のある内容だと思いつつも,現実の問題とどのようにつなげて考えたらいいのかわからなくなった.この本で言っていることと,現実の間には何層にも何かがある気がして,それが何かわからないので活かせない気がする歯がゆさ・・・.

Posted byブクログ