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猫は跳ぶ の商品レビュー

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2018/01/30

イギリス怪奇小説傑作集。一見それほど怖くはない……ような気がするのだけれど。あとからじわじわと来るタイプの物語が多いです。怪物とか幽霊とかがあからさまに出てくるわけではなく、ほぼ気配、のような感じがするのも、その一因かも。 お気に入りはヘンリー・ジェイムズ「ある古衣の物語」。もの...

イギリス怪奇小説傑作集。一見それほど怖くはない……ような気がするのだけれど。あとからじわじわと来るタイプの物語が多いです。怪物とか幽霊とかがあからさまに出てくるわけではなく、ほぼ気配、のような感じがするのも、その一因かも。 お気に入りはヘンリー・ジェイムズ「ある古衣の物語」。ものすごく王道の幽霊譚なのだけれど、そのものずばりが登場しないのにもかかわらず、ラストシーンのこの恐ろしさはインパクト大。 バーナード・ケイペス「月に撃たれて」も印象的でした。まさしく奇想と呼ぶべき、壮大な光景に絶句させられました。そしてそこに見えたものはいったい何だったのか……それは知らないほうが良いのでしょうね。

Posted byブクログ

2020/06/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いやあ、もう背筋がねえ…。 ■「革の漏斗」 コナン・ドイル 水責めにシンクロ…で、このラスト。カンベンしてください。 ■「故エルヴィシャム氏の物語」H・G・ウェルズ この系統が夢物語でなくなってきている21世紀~。タイムマシンって物理的な解決じゃなくて、現実的にはこういう唯我論的なところで解決すると思います。「オルタードカーボン」や「ぼくになることを」の悪意アリ版。 ■「ある古衣の物語」 ヘンリー・ジェイムズ 姉妹のいない私にはこの確執がコワイ。 ■「猫は跳ぶ」 エリザベス・ボウエン 神経症的な描写の鮮やかさ…にこのオチとは。完敗。 ■「二人の魔女の宿 -ある発見」 ジョゼフ・コンラッド この仕掛けは21世紀でも使えるでしょう。コンラッドなのに…。 ■「マダム・クロウルの幽霊」 J・S・レ・ファニュ 「黒猫」系の正統派ですな。うわあ。 ■「蝿」 アントニー・ベルコー うぎゃぎゃ~。疫病系。 ■「不吉な渡し舟」 ジョン・ゴルト 夢のシンクロ系。民話っぽい。 ■「月に撃たれて」 バーナード・ケイペス これはキレイよ。マッカラーズとかT.ウィリアムズっぽい。

Posted byブクログ

2010/02/24

コナン・ドイル、H.G.ウェルズ、ヘンリー・ジェイムス、コンラッド、そして、エリザベス・ボウエンらによる、怪奇短篇集。 女の怨念怖ろしや〜の「ある古衣の物語」(ヘンリー・ジェイムス)、「猫は跳ぶ」(エリザベス・ボウエン)は思わせぶりな展開で、人をくったようなオチで。一番気に入った...

コナン・ドイル、H.G.ウェルズ、ヘンリー・ジェイムス、コンラッド、そして、エリザベス・ボウエンらによる、怪奇短篇集。 女の怨念怖ろしや〜の「ある古衣の物語」(ヘンリー・ジェイムス)、「猫は跳ぶ」(エリザベス・ボウエン)は思わせぶりな展開で、人をくったようなオチで。一番気に入ったのはJ.S.レファニュの「マダム・クロウルの幽霊」。マダム・クロウル、幽霊にならなくても、そのままで十分怖いです・・・・「月に撃たれて」(バーナード・ケイペス)も、滝がレンズの役割をして月の表面が覗けるという、SFっぽい発想がなかなか。

Posted byブクログ