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ステルス陽動作戦 の商品レビュー

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2023/09/09

訳者によるあとがきによると、著者のダーハムは元海軍で、民間への戦闘訓練などを指導してる軍事の専門家とのこと。その彼のデビュー作が本作で、他に未翻訳の作品がひとつある(日本絡みの作品らしい)。向こうでも著名な作家という訳ではなさそうである。 本作はいわゆるスパイ・スリラーで、発刊...

訳者によるあとがきによると、著者のダーハムは元海軍で、民間への戦闘訓練などを指導してる軍事の専門家とのこと。その彼のデビュー作が本作で、他に未翻訳の作品がひとつある(日本絡みの作品らしい)。向こうでも著名な作家という訳ではなさそうである。 本作はいわゆるスパイ・スリラーで、発刊当時(1989年)に随分と世間を賑わせたステルス技術を巡る熾烈な情報戦を描いている。海軍を退役し、英国で悠々自適な生活を営んでいたプレトリアスに突如"指令"が下される。すでに民間人であるにも関わらず、彼に選択の余地はない。その指令とは彼に"トロイの木馬"として偽情報をソ連側に与え、敵を混乱させると同時に、こちら側に浸透した工作員をあぶり出すというもの。そのやり方がまたえげつない。しかもその工作には更なる仕掛けがあり、また更には味方にも裏事情があるという、様々に絡み合った状況にひとり立ち向かうプレトリアス。そして彼を助けるスザンナとのロマンス。孤高の闘いはどういう結末を迎えるのか?スリルは満点、この手のスパイものとしては十分に楽しませてもらった作品である。

Posted byブクログ