あちゃらかぱいッ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「あちゃらかぱいッ」は、戦前の浅草で「成功したとはいいがたい」芸人たちを、「彼らの一生を深く愛するもの」の立場から描いた。 自身も小学生高学年時代から、授業をサボッて界隈に出入りし、見聞きした事、芸人たちから聞いた話を基にした。 川端康成が「浅草紅団」を新聞に連載した事などから、人気が出たという。 男女入り乱れての、芸、人気、痴情の世界である。末尾では、土屋伍一、シミキンなどの末路を描いた。
Posted by
今の浅草からは感じることのできなくなった街の雰囲気が、フィクションなりにも伝わってくる。 あとがきには井上ひさし氏が浅草を幕の内側から見た一人として、生前の色川武大氏との確執を語っている。 もう、浅草を見つめてきた二人はこの世にいないとなると、こうした本で読むしかないのだろうか。
Posted by
- 1