1,800円以上の注文で送料無料

人形曼陀羅 の商品レビュー

5

3件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/12/10

読んだのは、形見分けでいただいた故人(享年68歳)の蔵書(求龍堂から刊行の単行本)。 ジュサブロー氏が旅芝居一座志願だったとは知らなんだ。 当時描いていたという看板が見たいがもうないだろなぁ。 氏の人形の独自性は満州で育ったことから始まった人生そのものが顕現したものだということが...

読んだのは、形見分けでいただいた故人(享年68歳)の蔵書(求龍堂から刊行の単行本)。 ジュサブロー氏が旅芝居一座志願だったとは知らなんだ。 当時描いていたという看板が見たいがもうないだろなぁ。 氏の人形の独自性は満州で育ったことから始まった人生そのものが顕現したものだということがわかった。そして三島由紀夫と泉鏡花を再読したくなる。 「よりナショナルであることによってインターナショナルであることができる」という言葉はそのとおりだと思う。 で、文庫はどうかわからんが、単行本は小見出し(4~6つ)がまとめて章の扉に書かれているのが珍しい。本文に挟んだほうがわかりやすいと思うのだが、一小見出し分の文章量が少ないからこうしたのかな?

Posted byブクログ

2015/04/13

辻村ジュサブローと言えば、まずNHKの人形劇を思い出します。あの妖艶な人形たちに魅了されました。そんなジュサブローの自伝的エッセイ。 芝居に心を奪われ芝居に近付こうとした日々。幼いころからある布への憧れ、そして当たり前のように作っていた人形。なるべくしてなったように見えますが、大...

辻村ジュサブローと言えば、まずNHKの人形劇を思い出します。あの妖艶な人形たちに魅了されました。そんなジュサブローの自伝的エッセイ。 芝居に心を奪われ芝居に近付こうとした日々。幼いころからある布への憧れ、そして当たり前のように作っていた人形。なるべくしてなったように見えますが、大成するまでは挫折の連続だったと書かれています。この道を進むしかないという思いの強さがあったのでしょう。そこには独自の美学のような思いも支えとなったのでしょう。 人形とは何か、人形を作るとはどういうことなのかという理念は、人形に限らずものを創り出す全てのことがらに通じるのでしょう。真摯な想いが響いてきます。

Posted byブクログ

2013/03/03

好きは嫌いに通じ、美醜は裏表であり、真偽は背中合わせであり、自他は一体である。 人形が好きな方は勿論、ものをつくる──とりわけ三次元の創作をする方、身体で何かを表現する方には、是非読んでいただきたい一冊です。

Posted byブクログ