徒然草 の商品レビュー
中世の哲学を代表する随筆の傑作。元寇のすぐ後に生まれ、南北朝時代が始まってから亡くなった吉田兼好の随筆には、無常観が底流に流れており、本人の価値観を記した段や、単に面白い話の段など内容は多彩である。吉田兼好は派閥争いの影響で出世コースから外れたことで、30歳を過ぎた時に出家して山...
中世の哲学を代表する随筆の傑作。元寇のすぐ後に生まれ、南北朝時代が始まってから亡くなった吉田兼好の随筆には、無常観が底流に流れており、本人の価値観を記した段や、単に面白い話の段など内容は多彩である。吉田兼好は派閥争いの影響で出世コースから外れたことで、30歳を過ぎた時に出家して山里で隠遁生活に入り、思いつくままに随筆を書いたとされる。藤原行長が平家物語を書き始めた動機に近いものがある。
Posted by
- 1