ダブル/ダブル の商品レビュー

マイケルリチャードソン(編者),柴田元幸(訳者),菅原克也(訳者)

2020/06/18

分身についてのアンソロジー。ノーマークだったアンデルセン、ポールボウルズ、ルースレンデルが良かった。分身とは生身の一人の人間であるはずなのに、自分の利己的なことに利用しようとしたり、見たら死ぬ、みたいな奇怪な奇妙な存在と認識され、その心理により、狂気が生まれる。双子にしても、似てる程まじまじ見てしまうし、自分に似た人間も知らない間に自分のテリトリーを侵しているんじゃないかと落ち着かなくなる。なんなんでしょうね、そういう防衛本能みたいなの。