観光 の商品レビュー

中沢新一(著者),細野晴臣(著者)

2020/09/25

そもそもスピリチュアルなものを扱ったかなり怪しい本であることは前提として、二人の会話のチグハグさが胡散臭さを助長しているように思う。中沢新一氏のアカデミックなようで記号的で空疎な発言、細野晴臣氏と発言の意図や内容が反しているにもかかわらず双方肯定的な雰囲気のまま話がヌルッと進行するので、どこまていっても腹落ちしないままな印象。まとめた編集者の手腕の問題と言ったらそれまでではあるし、2020年の視点から見ても現代に通じる日本人の精神的病をじんわりと言い当てているというふうに読むこともできる。読みづらさはあるが、自分はまあまあ好きでした。

2016/06/29

1980年代の対談集だが、当時は「細野、中沢」と「坂本龍一、村上龍」の２大対談集は、対立する価値観のはずだったが、２１世紀になってから「中沢、坂本」で縄文史跡巡りをしているのは興味深い。いっそのこと４人で対談して欲しい。

2013/07/08

フラクタルって調べたらなんのこっちゃムツカチイ。
頭よくなりたし。
カスタネダいよいよ読まなきゃだ。

2011/02/27

音楽家・細野晴臣と、民俗学者・中沢新一による巡礼本。何ヶ所か旅をしているが、会話の内容はずっと精神世界である。

未だ悩める者同士の会話という匂いが始終漂っていて、当人の中での真理というよりは、脆弱な自己肯定に見えてくる。

会話のイニシアチブをとる者はその内容を深化させること、行き先などを背負う。本書に感じたある種の厭世は中沢氏によるものに思えた。
おそらく中沢氏は言葉に、細野氏は音楽に委ねたということだろうか。

2010/01/31

パワースポットという
言葉がない時代に、
パワースポット巡りをしていた
先端文化人の著作。

細野さんはこの頃から
アンビエントな方へ行ってしまいましたね。

あとテンカワとか。

2009/10/04

細野晴臣と中沢新一。ほとんど何のことだかわからないんだけどね。当時にとってはなお進んだ話をしてたんだろうなって思いながら読了。
YMOと仏教、すごい趣味の幅だなぁ。

2009/10/04

これがあって、ロックンロール・スライダース（みうらじゅん＆いとうせいこう）の『見仏記』があると勝手に思っている。スピリチュアルのさきがけとも。

2009/10/04

初出は1985年。
ここの本棚に追加するために読み直したんだけど、やっぱり面白いなあ。
ぼくの心酔する中沢新一・細野晴臣という稀代の才人による日本の霊地を巡りながらの対談。

ニュー・アカをリアルタイムで体験できなかったぼくには当時の雰囲気に浸れるというだけで非常に価値のある一冊。
まあでもその頃に居ても頭が悪くてついていけなかったろうなあｗ