ドイツ現代法の基層 の商品レビュー
ルーマン―村上問題への関心から手にとった論文集。啓蒙主義的近代=普遍性の要求に対するロマン主義者たちによる懐疑を手がかりとして、普遍的道徳理論・法理論に対して疑問を突きつける人々―ジンメルやルーマン―が取り上げられる。彼らの議論については、紹介そのものも十分になされているとは言え...
ルーマン―村上問題への関心から手にとった論文集。啓蒙主義的近代=普遍性の要求に対するロマン主義者たちによる懐疑を手がかりとして、普遍的道徳理論・法理論に対して疑問を突きつける人々―ジンメルやルーマン―が取り上げられる。彼らの議論については、紹介そのものも十分になされているとは言えないので、用語に戸惑うことしばしという感じではあるが、非常にありがたいものである。いわゆる「ポストモダン」という時代認識とポストモダン的実践の手がかりは、こんなところ―ロマン主義、生の哲学、そしてシステム理論―にもあるのだということに改めて気づかせてくれる好著。
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