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ブラック・プリンス(下) の商品レビュー

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2021/09/10

1984年発表作。マレルといえば、映画「ランボー」の原作者として著名だが、その実力を遺憾なく発揮しているのは、本作から「石の結社」「夜と霧の盟約」と続く三部作となるだろう。短いショットを繋げていくスタイルは、スリラー作家の中でも飛び抜けてスピード感に溢れている。その分、緻密な構成...

1984年発表作。マレルといえば、映画「ランボー」の原作者として著名だが、その実力を遺憾なく発揮しているのは、本作から「石の結社」「夜と霧の盟約」と続く三部作となるだろう。短いショットを繋げていくスタイルは、スリラー作家の中でも飛び抜けてスピード感に溢れている。その分、緻密な構成は不得意なようで、緩急の付け方が弱い。前後の繋がりは雑で、伏線と思しきエピソードの未回収も目立つ。要は、勢いで読ませるタイプのため、プロットや人物造形の粗さに目をつぶれば、アクション小説好きにはたまらない作家だろう。 物語は、米国諜報機関による謀略を主軸とし、捨て駒にされた二人の工作員が〝育ての親〟である裏切り者への復讐に動くというもの。まやかしの絆がサブテーマのようだが、それほど深く掘り上げてはいない。また、殺しのモチーフ/小道具にバラを使うあたりは、良く言えば美学、悪く捉えれば気障な感じ。あくまでも活劇をメインとする姿勢を崩さず、B級テイスト全開で臨場感溢れる活劇シーンに力を注ぐ。 娯楽小説に徹するマレルは潔く硬派ではあるのだが、読了後は何も残らない。このサッパリ感が持ち味ともいえるのだが。

Posted byブクログ

2013/10/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

ついに、復讐の幕は開きます。 ですが、相手は諜報員を育て、 駒として利用してきた、強者です。 もちろんのこと、2人は苦戦します。 そして、ついぞ悪夢が彼らを襲うのです。 怒涛のごとく復讐心ゆえに突っ走るソール。 一見すると決まるのかっ!?と思いますが そうそう簡単には終わらないので、 きっと歯がゆい思いをすることでしょう。 だけれども、最後は 本当に大変ながらも 報われてよかったです。

Posted byブクログ