少女民俗学 の商品レビュー
巫女という言葉が現代…
巫女という言葉が現代の少女と(といっても80年代前後で古くなってしまったが)どう関わるのか、まず不思議な気持ちで手にした。読み進めていくとなるほど、結構荒々しいものだが、それなりに考えるところはある。大塚にしかかけない独特のものだから、書の内容という点からみるととても貴重である。
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結構ブルーになる内容…
結構ブルーになる内容だが、最近の以上犯罪の裏にも共通して潜んでいる闇の部分。興味ある方は是非。
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少し情報が古いですが…
少し情報が古いですが、少女たちを巡るサブカルチャーについて分析されています。
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再読、通算四度目。やっぱり没入して読んでいるとおもしろかった。 少女についての民俗学ではない。生産から消費へと移行した日本人、常民(性)に代わるものとしての少女(性)、それはどんなものかを探るための民俗学。 少女文化を知ることで、日本人の中にある少女(性)の尻尾ぐらいは捕まえられ...
再読、通算四度目。やっぱり没入して読んでいるとおもしろかった。 少女についての民俗学ではない。生産から消費へと移行した日本人、常民(性)に代わるものとしての少女(性)、それはどんなものかを探るための民俗学。 少女文化を知ることで、日本人の中にある少女(性)の尻尾ぐらいは捕まえられるかも、という研究。 ただその一方、途中で感じた、これを等の少女たちが読んだ時にどう思うのか。ああ、なんとなくだけどわかるなのか、えーそんなこと全然思ってないよ、きもいーなのか。 先日読んだ女の子はなぜ自分のことをウチと呼ぶのかについての記事でも感じたが、子どもたちにまつわる現象を大人の研究者目線で読み解くことで見えてくることはたしかにある。しかしそれが当の本人たちが思っている、感じていることかどうかは別の問題であるように思う。大人と子ども、意識的な研究者と無意識な当人の違いといえばそれはそうなのか。もしくは研究者はそこに自分が意図するものを「見出そう」としているのではないだろうか(研究とはそういうもの?)。 そのように考えると、この本も研究者である作者が、自分が知り得た少女たちの現象をもとに、内なる<常民>を失ってしまった当時の日本人のなかに代わりにあるであろう<少女性>を、「一人称」視点で探し求めているような印象も受ける。アマゾンレビューにあった「おもしろい小説だったがこれは民俗学ではない」というのがやけに印象に残っているからかもしれないが。 ----- 柳田國男は、初期においては「山人(さんじん)」という山に棲む日本の先住民の末裔の存在をなかばしんじていたふしがある。正確にいうなら信じたい、と願っていたのである。だから『遠野物語』とその後に続く『山の人生』で、柳田は幻の山人王国の夢を描いている。 (223ページより) ----- 翻ってこれは日本人の中に潜んでいるであろう「少女性」を信じたい、と願う大塚と重なるのではないか。 「山人」も「少女性」も実体があるわけではなく、それを信じる者にのみ立ち上がってくる「ロマン」である。民俗学とはそのような自らが信じる、信じたいロマンを追い求め、それを研究という手法により確立しようとする学問なのではないか。だから自分は民俗学に惹かれたのではないだろうか(研究者にならなかったが)。 没入して読むことで楽しめる、民俗学的知識による少女たちにおける現象の謎解き。そして一歩引いて作品全体を俯瞰した時に感じる作者が追い求める研究者としてのロマン。一粒で二度おいしい作品だと感じた。
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結構面白いと思うんだけどやっぱり男の人からの視点なんだなあていうか、少女というものにロマン抱きすぎじゃないかみたいなとこも。女の子ってそこまで脆弱じゃないし、神聖なものでもない。
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社会がどういう風に少女を捉えているかについて考えていたときに読んだ本。 底本は本田和子氏が論じた「少女論」であると思う。 それを大塚氏が分かりやすく、と言うか経済的システム観やアイドルだとかもっと猥雑なイメージも駆使して論じた本という印象が大きい。 大塚氏にとっては総論というこ...
社会がどういう風に少女を捉えているかについて考えていたときに読んだ本。 底本は本田和子氏が論じた「少女論」であると思う。 それを大塚氏が分かりやすく、と言うか経済的システム観やアイドルだとかもっと猥雑なイメージも駆使して論じた本という印象が大きい。 大塚氏にとっては総論ということになるのだろうか。 この本が出てから10年以上経っているので、また違う視点を組み込んだかたちを読んでみたいと思わないでもない。
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少女をめぐる流行、風俗を民俗学的に読み解き、現代を少女化の時代と結論する。まあ良。 ★再読→1997
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友達が読んでたのに興味を持ったため。おまじないや丸文字や制服や自殺や少女まんがやらに「少女」という近代が作り出したものを見出す…だったかなうろおぼえです。結構面白かったですね。こういう何気ないものに新しいものを発見するのは。でもなんか「少女」にいろいろ入れ込みすぎと思った。大塚さ...
友達が読んでたのに興味を持ったため。おまじないや丸文字や制服や自殺や少女まんがやらに「少女」という近代が作り出したものを見出す…だったかなうろおぼえです。結構面白かったですね。こういう何気ないものに新しいものを発見するのは。でもなんか「少女」にいろいろ入れ込みすぎと思った。大塚さんには現代版少女民俗学書いてほしいです。ぜひ。
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