アリーテ姫の冒険 の商品レビュー
久しぶりに読んだ。 元の本が出版されて40年。 日本で出版されたのがそれから5年後。我が家に来たのがたぶん20年くらい前。 このお話がベストかどうかは、今となっては評価が分かれるかもしれないが、それでもいろんな気付きを与えてくれるのではないかと思う。
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2012年6月17日 フェミニスト関連の資料に参考文献で載ってて、興味を持ってたんだけど、やっと読みました。 白雪姫や眠れる森の美女やシンデレラが、「美しい」という理由で王子様にみそめられて幸せになってしまう、ふつーのおとぎ話とは違って、アリーテ姫は、自分の力で困難を乗り越え、自分のやりたいことをやる。
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現代の男の人が読んだらご立腹かもしれないけども、正直めちゃめちゃ面白かったな。 今となっては、過度なフェミニズム童話といわれてしまうと、それまでなのかもだけど、賢くてひたすらマイペースなアリーテ姫の冒険(多分本人はお散歩感覚)、痛快です。
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最近復刻版が出たそうで、気になっていた本。 賢い女性は結婚出来ないと王様は嘆いていたけれど、アリーテ姫にある程度の社交性も持ち合わせていたらとりあえずサクッと結婚できてたろうな……でも王子様がその後尻に敷かれて苦労するかw 鉄板の流れはもらった指輪で願いを叶えて困難を乗り越えるーなんだけれど、アリーテ姫は退屈を凌ぐ為に使ってる、結果的には困難を乗り越える布石になっているんだけれど。 幸せになった後でも王様のことを許さないっていうのが今までなかったと思う。勧善懲悪、賢さと応用力を武器に生き方を切り開くお姫様は、あまりないタイプだと思うし、こういう時代だからこそこんなお姫様がいてもおかしくはない!
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おとぎ話の体裁をとっていながら、実はフェミニズム的な考えを体現するお姫様という、ちょっとしたアイロニーに彩られた話。後書きを読むと、古くからヨーロッパで読み継がれてきた「白雪姫」や「眠り姫」はヒロインが「美しい」という脂質を持っていたために王子様の力を借りて幸せになることができた...
おとぎ話の体裁をとっていながら、実はフェミニズム的な考えを体現するお姫様という、ちょっとしたアイロニーに彩られた話。後書きを読むと、古くからヨーロッパで読み継がれてきた「白雪姫」や「眠り姫」はヒロインが「美しい」という脂質を持っていたために王子様の力を借りて幸せになることができた。これを男性優位社会のひな型ととらえ、逆に女性が自力で幸せをつかむという「おとぎ話」はないのかという要望に応えて生まれたのが本作だということがわかる。 そう、アリーテ姫は決して美しいわけではないけれど「かしこい」姫で、父王は「かしこい姫など嫁の貰い手がない」と叫ぶし、実際にお見合いも失敗する。しかし、悪辣な魔法使いと結婚させられた姫は課せられた無理難題を自力で解決し、魔法使いとその手下は自滅する。 アリーテ姫が持っていた「かしこさ」とは知識だけでなく、絵をかいたり服を作ったりという手仕事の能力+創造性のことで、豊かさを生み出す力とも言えるだろう。反対に王や魔法使いが持っていたのは、暴力的な力と権力、富で、これは何も生み出さない。 型破りなお姫様の話で面白いとは思う。けれども、アリーテ姫はそれまで男性たちがたまたま踏み荒らしていた花畑を修復して幸運を授かっただけようにも見えるし(つまり、花畑を荒らす男性がいなければ姫の所業も成り立たない)、そもそも自力で戦い運命を切り開く姫の話は北欧民話の中にあったりして、決してなかったわけではないのだ。それに、女性=豊穣の神、男性=権力と破滅の神、みたいなステレオタイプなキャラ造形になってしまっていることも気になる。 ただし、小さい子に読み聞かせをしたなら、成長してからのち、勇気づけられる女の子がたくさん出てくると思う。女の子は賢くて強くていいんだよと。
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かしこいお姫様が主人公の「あたらしい童話」。 2015/06/01 再読。 前に読んだときの感想は、「試みは買うけれどお話としていまいち」だった。 読んだのがずいぶん前でうろおぼえだから、そろそろ感じ方が変わっただろうかと読みなおしてみた。 やっぱり同じ感想だった。 主張するヒ...
かしこいお姫様が主人公の「あたらしい童話」。 2015/06/01 再読。 前に読んだときの感想は、「試みは買うけれどお話としていまいち」だった。 読んだのがずいぶん前でうろおぼえだから、そろそろ感じ方が変わっただろうかと読みなおしてみた。 やっぱり同じ感想だった。 主張するヒロインは結構だけど、アサーションできないこの姫はあまり魅力的に感じられない。 他人のいいなりにならないことと、人の話をきかないことは違う。 2番目の求婚者への態度なんかただの失礼な人にしかみえない。 敵味方がくっきりしすぎてるからだろうか。 味方とはうまくやってるけれど敵認定した相手への態度がひどい。 主人公の手を汚さずに都合よく悪役を退場させる展開も悪い意味で女子っぽくていやだ。 私はこの本をフェミニズムの文脈で知った。 あとがきや翻訳・監修をみてもそこが重視されている。 だからジェンダー本として読んでしまう。 すると、啓発が先行した頭でっかちな話のように感じる。 もっとも、日本ではフェミニズムの目で出版しているけれど、原作がどういうつもりでかかれたものなのかは知らないけど。 先入観なしで子供の頃に読めたら違った感想をもてたかもしれない。 つかまりかたがホッツェンプロッツっぽい。 すごくひっかかるのが、あとがきに「(従来の)ヒロインは自らの手で問題を解決して幸福を獲得することはほとんどありません。」とあること。 これは民話をちゃんと読んでない人のいだくイメージだ。 民話のヒロインとウォルト・ディズニーのプリンセスを同一視していないか。 物語の世界はもっと広い。兄弟や王子を助けにいく賢い娘もいるし、自己主張の激しいワガママ姫もいる。 だいたいヒロインが助けられるだけなのは男主人公の話で、女主人公の話では王子が「ごほうび」として与えられる。 恋愛要素すらない話だっていくらでもある。 創作童話にもさらにたくさんの魅力的なヒロインがいる。 ピッピもアリスもメアリーもクローディアも王子なしで勝手に冒険してる。 アンデルセンのヒロインなんかぜんぜん王子に救われない。 そういうのをみんな無視して「王子に助けられる姫の話しかない世界」を是正しようとするのも、これはこれでゆがんでる。 89年に偏見や差別を解消するために行動してくれていた人たちには、後の世代の者として感謝と敬意をいだくしロマンチックイデオロギーに抗う重要性もわかる。 けれど、児童書の世界を薄っぺらく評価されるのは本好きとして悲しい。
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読書、乗馬、ダンスが大好きで チェスだって大得意 そんな元気溌剌のお姫様が 自分から難題を解決に出かけるというストーリーです 馬に乗って冒険に出発するお姫様は カーリーヘアーで、ドレス姿でないことは判るけど 顔は見えません あとにもさきにも 表紙と同じ1枚の挿絵がお姫様の描...
読書、乗馬、ダンスが大好きで チェスだって大得意 そんな元気溌剌のお姫様が 自分から難題を解決に出かけるというストーリーです 馬に乗って冒険に出発するお姫様は カーリーヘアーで、ドレス姿でないことは判るけど 顔は見えません あとにもさきにも 表紙と同じ1枚の挿絵がお姫様の描写 今まで、シンデレラや眠れる森の美女などの物語では 美しくか弱い女性として描かれるお姫様は この物語には必要ないからです~ 自分で道を切り拓く 映画“アナと雪の女王”のエルサも アリーテ姫がつけた道を歩いたのです~☆
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片付けの時に古い本棚からこれを見つけて再読。 昔は「賢さを武器にしたカッコイイお姫さまの話」という 姫中心のイメージだったけれど、大人になってから読み返すと アリーテ姫を娘に持った父王の気持ちも少し分かる気がしてきた。 児童書でも大人になって読み返すと読後感が違ってくるのが面白い...
片付けの時に古い本棚からこれを見つけて再読。 昔は「賢さを武器にしたカッコイイお姫さまの話」という 姫中心のイメージだったけれど、大人になってから読み返すと アリーテ姫を娘に持った父王の気持ちも少し分かる気がしてきた。 児童書でも大人になって読み返すと読後感が違ってくるのが面白い。
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「女の子であることに誇りを持ちなさい」ということを教えてくれる絵本 十二国記の王でありながら戦場の真っ只中を掛ける陽子や、 貴族中の貴族のお姫様でありながら ただ一人で政治家を目指す、彩雲国物語の秀麗のような そんな女の子がアリーテ姫。 女の子は強く賢く、そして優しさを忘れず...
「女の子であることに誇りを持ちなさい」ということを教えてくれる絵本 十二国記の王でありながら戦場の真っ只中を掛ける陽子や、 貴族中の貴族のお姫様でありながら ただ一人で政治家を目指す、彩雲国物語の秀麗のような そんな女の子がアリーテ姫。 女の子は強く賢く、そして優しさを忘れずにありなさいということをメッセージにしている一冊でした。
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悪い魔法使いも、3つの難題も出てくる一般的な粗筋だけどもこの物語は普遍的なお話とはちょっと違います。 知恵と勇気で、どんな状況に直面しても前向きに明るく、その状況を楽しみながら乗り越えてしまうお姫様。 日々の生活においても、生きていくために本当に必要な物はなにかが伝わってくる絵...
悪い魔法使いも、3つの難題も出てくる一般的な粗筋だけどもこの物語は普遍的なお話とはちょっと違います。 知恵と勇気で、どんな状況に直面しても前向きに明るく、その状況を楽しみながら乗り越えてしまうお姫様。 日々の生活においても、生きていくために本当に必要な物はなにかが伝わってくる絵本。 読んだ後少し心がほっこりする、勇気を貰える一冊。
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