ラストシーン の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者はなんかの児童向けの漫画で 本の虫だったそうで… それが伝わるような作品でした。 あの雰囲気にそぐわない、ブラックの混じった作品。 ある有名作品のその後(?)を描いたであろう 作品はきっとその後は困難だろうなと つくづく感じましたね。 あとは傷ついた女性に 一矢報いるもののお話もあります。 ちゃんと復讐は果たされた様ですね。
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あの岸田今日子(ムーミンの声、女優)の小説ってことで、どんなのか想像できなかったが、まさかこんなのとは思わなかった。 嬉しい意外性だった。 ブラックメルヘン。 独特でノスタルジックな雰囲気が漂うも、大変おしゃれに感じる。 もっと読みたくなった。
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(2007.05.19読了)(2007.02.03購入) 岸田さんのショート・ショートの作品、26篇が収められています。 解説で今江祥智さんが以下のように書いています。 「何気なく語り始められたものなのに、すぐに惹き込まれ、気がつくと怖ーい話のただなかに置かれているといった塩梅...
(2007.05.19読了)(2007.02.03購入) 岸田さんのショート・ショートの作品、26篇が収められています。 解説で今江祥智さんが以下のように書いています。 「何気なく語り始められたものなのに、すぐに惹き込まれ、気がつくと怖ーい話のただなかに置かれているといった塩梅なのである。」(185頁) 色川武大さんが岸田さんの単行本の帯に書いた言葉を紹介しています。 「岸田今日子さんの創ったメルヘン世界は、ちょっぴり毒薬の入った極上の名菓だ」(186頁) ショート・ショートの一篇、一篇を読みながら、岸田さん自身の朗読で聞いているつもりになれれば、一段と凄みが増し、味わい深くなるというところです。 ●「ラストシーン」(173頁) ディレクターが友人のために、友人の9歳になる子供のドキュメンタリーをとってあげる話です。9歳の子供は、難病で余命一年ということです。 「ドキュメンタリーとドラマの結合でさ。死を一年後に控えた少年が、そんな事は全く知らずに、SFに熱中している。その日常生活を、医者の話なんかも含めて取るわけだ。」 撮影は順調に進み、ラストシーンは、少年がUFOに乗って飛び去って行くところにすることになった。 宇宙船は、劇場用映画のために作られた宇宙船を借りることにした。 宇宙船は予定通り銀色の姿を現して、校庭に着陸した。 本番前に、ディレクターが少年の変わりに一回テストすることにした。 宇宙船にディレクターが乗るとフワリと浮き上がり、静かに飛び去った。 10分後に、つぎはぎだらけの宇宙船が現われたけど、ディレクターは帰ってこなかったので撮影は中止になった。 (2007年5月29日・記) ☆関連図書(既読) 「一人乗り紙ひこうき」岸田今日子著、角川文庫、1983.09.10 「外国遠足日記帖」岸田今日子著、文春文庫、1994.11.10 「大人にしてあげた小さなお話」岸田今日子著、大和書房、2000.07.05 「パンツのはきかた」岸田今日子さく・佐野洋子え、福音館書店、2007.05.01 (「BOOK」データベースより)amazon 声、匂い、足音、ためいき、錯覚など目に見えないものを主役に、そして、想像力を脇役にして、イメージ豊かにくりひろげられる独自の世界。―手なれた会話。ちょっと不思議な小道具、たとえば、繃帯、年譜、鋏、ジャングル・ジム。シャープなアドリブ。ショート・ショートの楽しさを思いのままに演出した、岸田今日子の新境地。書下し「左手が語った」を収録。
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