ザ・渋谷研究 の商品レビュー

光岡健二郎,松尾洋一,上村忠【著】

2021/05/01

出版はバブル華やかな1989年。発行は東急エージェンシー出版部。扱う場所は東京・渋谷。
なのに土地の高騰や物価上昇など一切話に出てこない。
当然副題である「若者を吸引する渋谷現象とは何か」など触れられてもしない。
表層だけの数字と歴史を追って、現状追認の”分析”をするが、当然2021年現在から見て頓珍漢な事を書いている。
もちろんバブルの認識もなければその後の長期不況、社会構造変化にも意識は至らない。その程度が広告代理店に巣食う連中の当時の研究力であった。