日産をガラリ変えた男 久米豊のトヨタへの挑戦状 の商品レビュー

青野豊作【著】

2013/09/22

車では、日産がおもしろいと思う。
業界２番であることから、
長年染みついた状況をどう突破するのかというテーマの中に、
いろいろな問題が隠されている。

日産　久米豊より
Be-1 、シーマ、シルビア、セフィーロ、マキシマ、パオ
局地戦争で勝ち始めている。

ＮＩＳＳＡＮの経営目標
昭和６０年　　新しい社風をつくって流れを変える年
昭和６１年　　生き残りへの体制づくりの年
昭和６２年　　上昇機運にのる年
昭和６３年　　より高い目標に挑戦し、飛躍する年

「シェア至上主義をやめること」

日産は、トヨタよりトップであった。 昭和３７年
それ以降転落し、今日まで続けている。

技術の日産　＝　自社の論理優先で、お客不在の商品をつくる。

久米　システム思考

＜企業理念＞
　わたしたちは、
　「お客様の満足」を第１義として、
　お客様を創造し、お客様を広げてゆくこと、
　により、さらに社会の発展に寄与する。

＜経営指針＞
1,つねに世界のマーケットに密着し、
創造的で信頼性の高い技術によって、
魅力ある商品をつくる。
2,つねにお客様の心を心として、
　いつもかわらぬ青衣とたゆまぬ努力をもって、
お客様に最大の満足を提供をする。
3,つねに世界に眼をむけ、世界を活動の場としながら、
強健な企業力をやしない、時代とともに成長していく。
4,つねに新しい目標に果敢に挑戦し、行動する活力、
　あふれる人間集団を形成する。

＜官僚社会の特質＞
1,何よりも前例主義で、前例がすべての価値判断の基準。
2,書類のひとつについても、書式どうりか否か？が問題。
3,企画書・提案書
　　責任の所在を曖昧にするために、いくつものハンコを押す。
4,なわばり意識が強く、他部門が少しでも自分の領域を侵すと
　　強い拒否反応を示す。

「他責主義」
　つまり失敗の責任を他に転化する。
　そのため、失敗はダメということからすべてチェック。
　全体がうまくいっていないのに、
失敗している人がひとりもいない体質。
　計画は計画。現実は現実。

＊「社会の目標、組織の目標、個人の目標の間に一貫性がなくてはならない。」　　　　　目標の球心性－－－ガルブレイズ

「役員の仕事は、管理職の延長ではないということが、
　わかっている人を役員にしたい。」

日本のクルマを何とかしたい。
これがわたしの存在理由です。
Ｂｅ－１

作り手、売り手が主導権をとって開発し、
提案してくれることを待ち望んでいる。
つまり、
需要創造型のアプローチをすることができれば必ず売れる。

主張をもち、メッセージをもったクルマつくり。
おもしろいクルマ。