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桜の森の満開の下 の商品レビュー

4.1

119件のお客様レビュー

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表題に惹かれて購入し…

表題に惹かれて購入しました。寓話あり、歴史小説あり、エッセイあり、内容もバラエティに富んだ13篇で、とても面白く読めます♪安吾の不思議な世界をぜひ☆

文庫OFF

表題作は、降りしきる…

表題作は、降りしきる桜の幻覚を見そうな程、幻想的で美しい話。猟奇的な描写すら美的です。

文庫OFF

この作品の一番優れて…

この作品の一番優れている点はタイトルだ。ワンセンテンスで目の前に一瞬にして桜吹雪が舞い踊る。日本語を最短で有効に使ったお手本のようなタイトル。桜の花が散り始める頃に再読してしまう一冊。

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短編集です。人のここ…

短編集です。人のこころの中の 日の目を見れる部分も 暗い部分も 描いている。 不器用でも、見た目がどうでも まっすぐ生きる人がいる。 それに対して、 周りや権力に流されて 強欲に生きる人がいる。 自分はどうかなあ・・・。

文庫OFF

表題作は不思議な感じ…

表題作は不思議な感じがする作品で、羅生門を彷彿とさせました。猟奇的な内容の中にも耽美的な筆者の意図を感じます。桜の咲く季節のたびに思い返す話です。

文庫OFF

短編集。表題作は壮大…

短編集。表題作は壮大な美しい桜の姿を描写して、癒しを与えてくれる。まるで白昼夢を見ているような、まどろんだ感じになる。

文庫OFF

表題作は、旅人の身包…

表題作は、旅人の身包みをはがして殺す山賊の男と、その妻となった都の女の話。美しくも妖しい桜が咲き乱れる森で、現実と幻想が錯綜する―。中盤かなりグロテスクです。

文庫OFF

2023/12/24

芸術性という寓意をわざわざ探すことなくとも、歴史や風土といったモチーフのファンタジーとして十分に興味深い。その上でさらに寓意の意味するところを探っていくと空恐ろしい雰囲気を読み取ってしまう。

Posted byブクログ

2023/12/12

恐ろしいものは美しいし、美しいものは恐ろしい。 坂口安吾の作品2個目だけど、恐ろしいものを描写するときの生々しさが凄まじいな。体の芯が冷えるほど恐ろしくて、でも美しくて、儚くて。 桜の樹の下には死体が埋まってるなんて話は聞いたことあるけど、桜をこんな風な見方をするのは初めてかも、...

恐ろしいものは美しいし、美しいものは恐ろしい。 坂口安吾の作品2個目だけど、恐ろしいものを描写するときの生々しさが凄まじいな。体の芯が冷えるほど恐ろしくて、でも美しくて、儚くて。 桜の樹の下には死体が埋まってるなんて話は聞いたことあるけど、桜をこんな風な見方をするのは初めてかも、、!

Posted byブクログ

2023/10/28

坂口安吾を一冊通して読むのは初めて。十月桜が咲いている今日この頃、有名な表題作が気になっていたところ、たまたま書店で面だしされていたので読んでみようかなと。 驚いたのが、著者は歴史小説を書いていたんですね。知らなかったです。 『二流の人』では、大河ドラマの黒田官兵衛のシーンが脳...

坂口安吾を一冊通して読むのは初めて。十月桜が咲いている今日この頃、有名な表題作が気になっていたところ、たまたま書店で面だしされていたので読んでみようかなと。 驚いたのが、著者は歴史小説を書いていたんですね。知らなかったです。 『二流の人』では、大河ドラマの黒田官兵衛のシーンが脳裏に浮かびましたが、小西行長に関しては、日本の会社の駄目な部分の走りを感じました。話しは時間軸が前後しながらも、内容が破綻せずに無理なく読み進められます。『梟雄(きょうゆう)』は、斎藤道三の一代記が書かれており、最後の描写には男気を感じますね。 さて、表題作ですが、女性の残酷な行動が、なんともまあ…。ともあれ、不器用で一途な山賊の心境が、その女性との出会い以後に変化して行く様が読みどころかな。例えば、女性の装身具から物の中にも命を見い出したり、都に出て世の中の世知辛さを知り、そして山へと戻る途中の馴れ初めの会話から、お互いが人間らしさを取り戻した後で印象的な終局を迎えます。このラストの描かれ方が、男と女で違うところが良かった。もし、ここの描かれ方が男女一緒であったなら、ただ残酷なだけの小説に終わってしまったでしょうね。 あと『夜長姫と耳男』も強烈な印象を残すストーリー。途中、村人が次々に亡くなるのを姫が見て言う一言は、地獄少女のセリフ「いっぺん、◯んでみる?」に並ぶ強烈な一言!まるで、姫の恍惚とした表情が目に浮かぶようです。そして、ラストの姫のセリフは「喧嘩するほど仲がいい」に通じることを、一線を越えてしまう選択をしてしまうところが、この小説がこうなるべくしてこうなったのだなと、妙に納得がゆくのでした。 他にも『閑山』や『紫大納言』のような寓意に長けた短篇や、逆道場破りの歴史・剣豪小説『花咲ける石』など、収録されている13篇は貴重な読書体験になりました。

Posted byブクログ