ミクロコスモス の商品レビュー
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ミクロコスモス―生命と進化 (科学のとびら) 原書の発刊が1986年の本なのでちょっと古めかしい内容ですが、いろいろと面白いことを知ることができました。 * この地球には想像もつかないくらいたくさん数、たくさんの種類の細菌が生きていて融合・共生・捕食しながら短期間で変化していること * ミトコンドリアが生まれる前の世界で光合成が始まった際に、猛毒である酸素によって多くの生き物が滅びたであろうこと * そんな環境圧力で生まれたミトコンドリアが他の生き物と共生することによって現在の複雑な生き物ができてきたこと この地球の主役は菌たちだということ。 最後の方の章で文明論と結びつけたりしていますが、この部分はさすがに1986年の情報科学やサイバネティクス、遺伝子工学、分子生物学の知識を元にしているので、あまりうなずけない点が多いです。でも、逆に今から30年も前に、いくつかの分野ではすでに現在解明されていることとあまり大差ない理論が唱えられていたことに、驚いています。いずれにしても、ポスト人類を考える上で面白い視点を与えてくれる本だと思います。 竹蔵
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