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哀しい予感 の商品レビュー

4.3

16件のお客様レビュー

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2010/11/23

あれから何年たったのだろう。 初めて読んだ時はやよいの目を通して読んでいたのに、今はゆきのの目を通して読んでいた。 せつないな~ でもそこはかとなく幸せが漂っている。

Posted byブクログ

2010/10/07

久々の再読。 初夏に差し掛かると読みたくなる、ばなな三部作(勝手に)。 残り二作は『N・P』と『TUGUMI つぐみ』。 中学生の時に初めて読んで以来、登場する「哲生」は憧れの男性だ。 彼の年齢を追い越した今でも変わらず。 同じくらい憧れるのが「ゆきの」でもある。 だから「弥生」...

久々の再読。 初夏に差し掛かると読みたくなる、ばなな三部作(勝手に)。 残り二作は『N・P』と『TUGUMI つぐみ』。 中学生の時に初めて読んで以来、登場する「哲生」は憧れの男性だ。 彼の年齢を追い越した今でも変わらず。 同じくらい憧れるのが「ゆきの」でもある。 だから「弥生」にすんなりとシンクロできるのかも。 ばななさんの作品の装丁はどれも作品世界を見事に表わしていて大好きなのだが、『哀しい予感』は個人的には最高の作品。 表紙はもちろんのこと、表紙を外した時の美しさも格別。

Posted byブクログ

2012/01/04

この作品は大変久しぶりに読んだが、 ひんやりとした心地よさを感じ、 本当に自分の好きな種類の空気が流れていて、 「吉本さんの書いた作品の中で、 どちらかといえば自分はこういった初期の作品の方が 好きかもしれない。」と気づかされた。 好きな作家なので、最近のものも読むし、 彼女が...

この作品は大変久しぶりに読んだが、 ひんやりとした心地よさを感じ、 本当に自分の好きな種類の空気が流れていて、 「吉本さんの書いた作品の中で、 どちらかといえば自分はこういった初期の作品の方が 好きかもしれない。」と気づかされた。 好きな作家なので、最近のものも読むし、 彼女が作品のモチーフに取り上げているものは、 ずっと一貫していると思うけれど、 最近のものは、昔書いたものと 作品中に漂っている空気が違うような気がする。 吉本さんだって、20年以上も書いている ベテラン作家なのだから、 作品の質感が変わるのは当然の事だろう。 どんどん書く事によって、 作品を生み出す経験を重ねていくにつれて、 研ぎ澄まされた感性、深みを増した部分が 存在すると同時に、 喪ってしまったもの、欠けてしまった何かも きっと在るのだと思う。 最早これは好みの問題と言ってしまって良いのだろうが、 自分にとって何度も手に取り繰り返し読みたくなるのは、 本作のどちらかといえば初期の作品である。 複雑な事情を抱えた女の子が家出をして、 不思議と心を引き寄せられる音楽教師の叔母の家に 転がり込んだが、その内叔母が失踪。 そこで1歳年下の弟と叔母を捜し求める旅に出る、 ってストーリーなのだが、 そこに漂っている気配が好き。 冷気を含み、白くぼんやりとした霧のような何か。 時にその肌を厳しい冷たさで刺し、 時にその心をほんわりと静かに包み込むような何か。 静寂の中、ひたひたと静かな足音で 近づいてくるような何か。 登場人物の心にじわじわと染み入ってくる これから待ち受ける変化への不安、 最早以前の場所には戻る事は出来ないのだという寂しさ、 そして誰かを愛する事で己の心に生まれてくる哀しみ。 哀しみ。 私は気がついた。 この「何か」がタイトルにもなった「哀しい予感」である事を。

Posted byブクログ

2009/10/04

途中からどんどんひきこまれてった。 不思議な感じの物語だけど、心地よい不思議さなの。 フルーツカレー、作ってみたい。 あと、ゆきのの「…嬉しかったなぁ。顔が好きだったから。」っていう単純さがかわいくて好き。 単純な理由でもいいんだ、人を好きになるのって。ってばかみたいに思った。

Posted byブクログ

2009/10/04

事故で家族をなくした少女と、おばの交流を描いた作品。 吉本ばなならしい、きれいで静かな文章が非常に心地いい。 血のつながってない姉弟の恋愛、実は姉である不思議なおばとの交流、これらがしっかりと交じり合っていてなかなか面白い。

Posted byブクログ

2009/10/04

文庫版で、書き直しがあるので、文庫版も持ってますが、juraが何度も何度も 読み返したのは、ハードカバーの方です。 低いトーンで、流れる世界が好き。

Posted byブクログ