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たのしむ数学10話 の商品レビュー

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2011/10/23

一話、二話は難しいが、それ以降は易しいのであったけれども、むしろどんどん難しくなっていった印象がある。一話、二話のほうが読みやすかったじゃんか、という話。まあ、こういうのは下地があるかどうかの話だから、自分が理解しやすい=易しい、理解しにくい=難しい、ではないと思うのだけれどね。...

一話、二話は難しいが、それ以降は易しいのであったけれども、むしろどんどん難しくなっていった印象がある。一話、二話のほうが読みやすかったじゃんか、という話。まあ、こういうのは下地があるかどうかの話だから、自分が理解しやすい=易しい、理解しにくい=難しい、ではないと思うのだけれどね。ただ、本著もけっこう本格的にまとめられいたように思われる。基本的には著者なりの「数論」というテーマに迫っていくというのがメインで、その途上で触れなければいけない人物にも述べていくといった感じだろうか?あれこれ登場人物が出てくるが、主要なのは、やはりピタゴラス、フェルマー。更には、デカルト、ライプニッツ、オイラー。パスカル、ニュートン、ガウスあたりだろうか?本著の主軸は数論、そして、いわゆるピタゴラスの定理、それを素数によって満たす、つまりフェルマーの定理なるものだ。フェルマーの定理も、大やら小やらあれこれあったりして、その裏側にあるような副次的な定理もあったりして、あれこれをまとめて覚えてはいられないが、簡略化されたものはまあ、一応つかめたのだろうかな?ともかく数論としてフェルマーの定理に迫っていくのだが、その最終的な鍵となってくるのはオイラーやガウスであり、この二人が二大数学王らしい。デカルト、ライプニッツの功績といえば、やはりさまざまな便利な記号を生み出すことによってあれこれを整合化していったことであろう。特にデカルトは全てを数学に変換することで証明しようとする、といったことを行おうとしていたらしい。これはヴィトゲンシュタインの系譜に加えられそうなものではあるが、ヴィトゲンシュタインは一方でニュートンのようにごく少数の簡素な数式に自然現象を換言しようとするといった流れをも汲んでいそうでこのあたりからヴィトゲンシュタインを捉え切ることは難しいかもしれない。ちなみに著者はデカルト、ライプニッツ、オイラーは数学で全てを証明しようとしていたし、そういう意味で科学的合理的精神の持ち主であるとも分析し、逆にパスカル、ニュートン、ガウスは数学で全てを証明しようとすることは困難でありむしろ限界もあるしおこがましいものだと彼らが考えいたに違いないと分析しているのだが、だが、そうかと言って、パスカルは確率論で神を証明していたのではなかったのかな?という疑問も少しわいたりわかなかったりしている。

Posted byブクログ