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散歩の詩学サンポロジー の商品レビュー

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2020/05/14

著者・松田良一。1948年生まれ。出版当時、椙山女学園大学文学部助教授だった。近代文学研究者。永井荷風研究を知中心に散歩・仕事など近代文学研究のみならず、幅広い分野で活動していた研究者である。 今はもう存在しないが、老舗出版社・駸々堂から処女作『散歩の詩学』が出版されることを、...

著者・松田良一。1948年生まれ。出版当時、椙山女学園大学文学部助教授だった。近代文学研究者。永井荷風研究を知中心に散歩・仕事など近代文学研究のみならず、幅広い分野で活動していた研究者である。 今はもう存在しないが、老舗出版社・駸々堂から処女作『散歩の詩学』が出版されることを、著者が喜んでいたことが思い出される。 この本を通して、思い出されるのは、日常の散歩において見出すことができる美の発見だ。日常の中で、思いがけず、小さな発見をした喜びは、生活の中で心の潤いをもたらすことができる。 たかが散歩と侮ることなかれ。この本には、散歩の楽しみが体系的に書かれているだけでなく、自分の興味に添った散歩の楽しみ方も紹介されている。 遠くに行かずとも、身近な場所でも発見はある。その大切さを伝えてくれる一冊である。

Posted byブクログ