カヴァフィス全詩集 の商品レビュー
読んだのは普及版。 「二十三、四歳の青年ふたり」 「彼は品定めをした」「忘却」「庭付きの家」 が好きだった。 あと、作品全体としては好きからちょっと離れているけれど、「青年詩人、二十四歳」の 次の一文は印象に残った。 「脳髄よ、今こそ力の限りを尽くして働けよ。」
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ちょうど百年ほど前の時代を生きたギリシャ詩人の全訳詩集。内容は歴史・哲学・愛欲といったテーマを、古代から現代までの時間軸を自在に行き来しながら詠ったもの。T.S.エリオット『荒地』にも比肩するという評もあるとか。E.M.フォースターによるエッセイも収録。 ヴァレリー『若きパルク...
ちょうど百年ほど前の時代を生きたギリシャ詩人の全訳詩集。内容は歴史・哲学・愛欲といったテーマを、古代から現代までの時間軸を自在に行き来しながら詠ったもの。T.S.エリオット『荒地』にも比肩するという評もあるとか。E.M.フォースターによるエッセイも収録。 ヴァレリー『若きパルク/魅惑』もそうだが、中井久夫の日本語訳は端正で美しい。訳注も西洋文化についての該博な知識に裏打ちされたもので、氏の常人離れした深い教養に畏れ入る。味読には歴史の理解が必要だと痛感。 「何年も続くのがいい旅だ」と謳う「イタカ」がよかった。
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