海の稜線 の商品レビュー

黒川博行【著】

2018/11/12

名神高速道路で乗用車が爆発炎上し、車内からは男女の遺体が発見される。

爆破による殺人事件と断定し、大阪府警捜査一課の深町班が出動する。

その深町班の通称ブンこと文田刑事、総長こと総田刑事、警察庁キャリアで捜一で研修中の萩原警部補の３人が捜査を引っ張っていく。

遺体の身元が判明したが、男性の方は偽名を使い、素性がまったく不明で、捜査は難航する。

しかし捜査が進むに連れて、ある海難事故に関わった人物が捜査線上に浮上し、事件は大きく展開する。

海運事情を交えた壮大な金のやりとりを、緻密に描いていると思う。
またトリックも凝っていて楽しめた。

キャリアがかなり事件を解明してしまうのが、ちょっと惜しい気もするし、スピード感溢れる展開でもあり、一長一短かな。