コスト感覚 の商品レビュー
一般的に機会費用と呼ばれてる概念についてより細かく分類しながら、日常的な話題について経済学的な考察を加えていくというスタイルをとっている。最近この手の概念を大雑把に「取引コスト」とする記述がチラホラ見られるが、井原先生の知的誠実さを少しは見習ってほしいものだ。 平易な表現が用いら...
一般的に機会費用と呼ばれてる概念についてより細かく分類しながら、日常的な話題について経済学的な考察を加えていくというスタイルをとっている。最近この手の概念を大雑把に「取引コスト」とする記述がチラホラ見られるが、井原先生の知的誠実さを少しは見習ってほしいものだ。 平易な表現が用いられているが純粋に勉強になる点も多く、特にサービス経済化に関する記述については今までの自分に無かったものの見方だと思った。 1983年の本にここまで教えられるというのは、経済学的な議論の有効性は時代を超えるというべきか、或いは経済学は大して進歩していないというべきか迷うところである。ちなみに、さすが筑摩書房この良書が余裕で絶版となっている。 200円。
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