先生に夢中 の商品レビュー
「フェリックスとゼルダ その後」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4751522264の後書きに、フェリックスの愛読書は実在で、一冊だけ邦訳されているようだ、とあったので図書館でリクエストしてみた。 1922年に始...
「フェリックスとゼルダ その後」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4751522264の後書きに、フェリックスの愛読書は実在で、一冊だけ邦訳されているようだ、とあったので図書館でリクエストしてみた。 1922年に始まったシリーズもの。 イギリス中流階級(普段着がスーツでメイドやコックが家にいて温室付きの家に住んで大学生の息子の誕生日に自転車や時計を贈ったりピクニックに行ったりするくらい)の、思い付きを即座に実行に移すわんぱくぼうやが巻き起こすドタバタコメディ。 ウィリアムシリーズのなかのいくつかのお話が入っている短編集で、表題は含まれる作品のひとつのタイトル。 先生はそんなに重要じゃない。 ああこれはたしかにフェリックスが好きそうな感じ。 というかフェリックスはじめグライツマンの書くこどもたちは多かれ少なかれウィリアムみたいな独自の論理を持っている。 グライツマンの根っこのひとつなのかもしれない。 という意味で面白かった。 でも古い。悪い古さ。 当時の今風少女漫画なこの文庫のイラストにもがっかりするけれど、内容も古さが気になる。 「インディアンごっこ」とか動物虐待スレスレのネタとか不法侵入とか。 上のほうのひとの無自覚な無神経さがイギリスン風味で時代を考えれば仕方ないとはいえ合わない。 無邪気に人に迷惑をかける話って楽しめないや。
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