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僕は、時計職人のように の商品レビュー

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2014/02/20

目次から良い。 ・僕は、時計職人のように ・「ことば」 ・「かたち」 ・「ことば」から ・「かたち」から ・「ことば」の世界から ・「かたち」へ ・「ことば」へ 「エロチシズム」、「敗北のまち」あたりが面白かった。京都を敗北のまちと言い切る、この京都論は興味深い。 「在らし...

目次から良い。 ・僕は、時計職人のように ・「ことば」 ・「かたち」 ・「ことば」から ・「かたち」から ・「ことば」の世界から ・「かたち」へ ・「ことば」へ 「エロチシズム」、「敗北のまち」あたりが面白かった。京都を敗北のまちと言い切る、この京都論は興味深い。 「在らしめることの自閉性と、在ることの自閉性の、その間に眠る深淵こそ、創ることの豊かさの深淵である。」 「事物は常にことばの把握を裏切ってゆくが故に事物であり得る。」

Posted byブクログ

2009/10/07

建築家高松伸のエッセイ集。 難しく書く達人ですね。 書いてある内容に比して読みづらさが爆発してる印象を受けました。 まだ途中です。 以下、抜粋。 乾いた夢を見る装置、……家。 僕の仕事はいわゆる建築から可能な限り遠くに居続ける仕事だったように思う。・・・その理由を言ってし...

建築家高松伸のエッセイ集。 難しく書く達人ですね。 書いてある内容に比して読みづらさが爆発してる印象を受けました。 まだ途中です。 以下、抜粋。 乾いた夢を見る装置、……家。 僕の仕事はいわゆる建築から可能な限り遠くに居続ける仕事だったように思う。・・・その理由を言ってしまうとすればたったひとつ、僕がいっさいの名付けることの暴力にうんざりしてしまっているからなのだ。ことばの通行手形…視線の感性的でだらしのない組織力に保護された名詞の、その横柄さと粗雑さの前に、ほとんど笑えてくるくらい悲しい無力感を感じてしまっているからなのだ。……角膜を剝き出せばたちまちのうちに焼きつぶれてしまう、そんな危険に満ち満ちたこの世界から身を守る方途は、いつでもたったひとつ、それは即座に危険そのものに体のいい名前を与えてしまう以外にない。そして僕たちは、そのあまりに簡便な延命のための処方、すなわち命名と言うあまりにも機能的な整除法によって、ほんとうは類の無い豊かさを失って来たのではなかったかと思うのだ。 名付けえないものを見つめようと思い詰めてみる。・・・・・・しかしそれは何を隠そう本当は「名詞」そのものに出会うためなのだ。名付け得ないもののそのリスキーな様相に抱かれて、名詞の誕生にしっかりと立ち会うための逆説なのだ。 最後にこれだけは忘れないでいただきたい。賢い時計職人は本当は時計なんてつまらないものを作ったりしないものだし、まっとうな宝石職人にとって、本当は宝石なんてどうでもいいんだということを。

Posted byブクログ