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二人のサード子爵 の商品レビュー

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2022/10/09

イギリスの政治家・作家バーティー・デナムの長篇ミステリ作品『二人のサード子爵(原題:Two Thyrdes)』を読みました。 ここのところ、イギリスの作家の作品が続いていますね。 -----story------------- 勝利の女神が連合軍に味方しはじめた1944年3月―...

イギリスの政治家・作家バーティー・デナムの長篇ミステリ作品『二人のサード子爵(原題:Two Thyrdes)』を読みました。 ここのところ、イギリスの作家の作品が続いていますね。 -----story------------- 勝利の女神が連合軍に味方しはじめた1944年3月―サード子爵二世デリーは、名付け親バゴット卿の誕生祝をきっかけにして発足した〈一九四四クラブ〉の会合で、奇妙なメモを拾った。 出席者が落したらしい。 驚くべきことに、それは軍の研究所から盗まれた、ノルマンディー上陸作戦に関する機密だった! ドイツ側に通じている会員がいるのか? デリーは特別任務を受け、美しい海軍婦人部隊中尉とともに、身近にいるにちがいないスパイの追及を開始した…… 35年後―その息子サード子爵三世デリクは、怪事件に巻き込まれた。 〈一九四四クラブ〉は、パゴットやサード二世が世を去った後も、息子達が出席して存続していた。 その例会の帰り、会員は、メンバーのひとりが勤める研究所で、家電製品に関する画期的発明を見学した。 数日後、その発明品が盗まれ、容疑がデリクにかかったのだ。 アリバイはあったものの、それは人妻との情事であるため、軽々しく口には出せない。 そのうち、何者かが細工をしたのか、不利な証拠が次々に発見され、彼は絶体絶命の窮地に陥った! 親子二代にふりかかった災厄を結ぶ〈一九四四クラブ〉に潜む陰謀とは? 子爵親子が関わる事件を交互に描く作品の妙、見事に描き分けられた時代相の違い、終盤の逆転劇―英国上院枢密顧問官の職にある異色作家が贈る話題作! ----------------------- 1983年(昭和58年)に刊行された作品、、、 小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。 父親のサード子爵二世デリーと息子のサード子爵三世デリクの父子が巻き込まれる二つの事件を描いた物語、、、 デリーは、第二次世界大戦中に〈一九四四クラブ〉の会合で、ナチスドイツのスパイが盗み出した紙切れ(ノルマンディー上陸作戦に関する重要機密事項)を手に入れたことから、そのスパイを追う羽目になる… 一方デリクは、それから35年後の同じ〈一九四四クラブ〉会合に出席後、強盗の容疑をかけられ真犯人と突き止めようとする。 深い因果でつながった二つの事件が、過去と現在の類似した場面を交互に配しながら展開… 35年を経た二つの事件の結末は、ひとりの犯人に向かっていく、、、 いずれの事件も8名で構成された〈一九四四クラブ〉のメンバが容疑者となるのですが、頭の中で主人公以外の7名がごちゃごちゃになってしまい、やや展開が理解しにくかったです… その点がちょっと残念かな。 ロールスロイス20-25が大活躍するシーンが印象的な冒険小説風の作品でした。

Posted byブクログ