ユダヤ人とラスプーチン の商品レビュー

アシマノウィッチ【著】,永淵一郎【訳編】

2010/11/14

謎めいたラスプーチンの生き方がすごい。
ラスプーチンの風貌は生粋のロシア農民である。
ラスプーチンは上品なペテルブルグな社会のマナーや習慣をマネすることはしない。貴族のサロンでは、ことさらこの上なく野卑にふるまった。
ペテルブルグ上流社会にあるアンチセミティズムを除去することはそれほど困難ではなかった。
ラスプーチンはユダヤ人迫害に対するユダヤ人の訴えを注意深く傾聴し、自分が存命中にユダヤ人の権利平等を実現するために万全を尽くすこと約束した。
ラスプーチンは自分が特殊な力を持っており、それによって何でも達成できるし、危険な時でも自分の生命をも救えると豪語している。
ラスプーチンは貴族の特権など存在しない農民君主制を夢見ていた。
彼はとても強い自我を持っていた。だから自分が没落することが死ぬことより不安だった。
ロシアの大臣は皆、公式の立場ではユダヤ嫌いとならなければならないし、ふるまわないといけなかった。