海峡 の商品レビュー
小説ともエッセイとも…
小説ともエッセイとも付かない話が比喩の多い詩的な美文で綴られます。赤江さんはやはり、ミステリーよりもこうした作品の方が得意なのでしょう。
文庫OFF
物言わぬ、物伝わらぬ世界へ行ってしまったA、こちらの世界との間の隔たりを海峡と置き換えて、かってAが語った海人や溺死者について思い、故郷の海峡から腐魚やサーカスを幻視し、小野小町や果てはネッシーにも思いを馳せる。全ては失われたAの追想であり恋歌なのかもしれない。
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小説的エッセイ、エッセイ的小説。 題名どおり、海峡をめぐるあれこれなのだが、 精神病院に入院して彼岸へ行ってしまったAという青年が数回描かれる。 恋うる夜は ひっそりと悪魔を焚いて充溢れている そのことが信仰です この情念の作家の詩集を出してほしいなぁ。
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文庫本で2冊、箱入り上製本で1冊持ってるほど好きな本。夢ともうつつともつかぬ語りですが、主人公とAの会話にせつなさ遣る瀬なさを感じます。
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